こんにちは
前回の続きです。前回はABAC、 ABAB、AABBについて書きましたが、今回はAAABとAABCについて書きます。
AAABは

このように置きます。タテ3をまず作りにいきます。端にタテ3がありますので、後折カギと階段積みの2つが選択肢に残されています。
この時点では赤以外のツモが2列目に置けるので、結構受けが広いのかなと思います。
緑赤の場合は

1列目にタテて階段積みを目指します。この後に緑と赤が固まってきた場合、相手に一方的に全消しを取られることがしばしばあります。階段という性質上、折り返しが高くなりやすいのと、連結数の少ない2連鎖は2段もお邪魔が送れないので、一方的に全消しを取ってきた相手を返り討ちにできることもあります。

また、後折カギにもできます。これはツモの関係で目指したり目指さかったりです。例えば、緑青→緑青が来た場合

このように置きます。緑ゾロ→青ゾロで来た場合は

このように置きます。なぜこのような置き方にするかというと、千切りが発生しないからです。「じゃあ緑ゾロ→青ゾロの時でも緑青→緑青と同じように置けば良いのでは?」と言えば全くその通りなのですが、なんとなく階段積みを組めるツモは階段積みを組みたい欲求があるのかもしれません。
ちなみにですが

このような、1列目の折り返し部分と3列目のタテ3が同色になると、折り返しの構築が不可能とまでは言いませんが、"""とても"""高くなるのでタブーになる位置関係だと覚えておきましょう。仮にやらかした場合は割り切って後折階段にするか

ギガ鍵積みと呼ばれるトンデモ土台を組みます。たまに組めると楽しいですが、あくまでも妥協策なので、なるべくタブーは起こさないようにしましょう。
AAABBC、AAABCD の場合

横に寝かせて置いて、形を保留します。AAABの後にBCBCBC、CDCDCDと続いた場合は同じ列に並べて階段積みを目指しましょう。
3列目のゾロ"だけ"が見えた場合は

横に寝かせます。ポイントは3列目"だけ"のゾロが見えた時です。2列目のゾロが見えたら階段でもいいのですが、3列目のみだと

このように、2列目が凹んでしまい、置けるツモに大きく制約がかかることになります。なので、1列目でも4色目でも、ゾロが見えなければ寝かせて置いて

後折カギを狙います。この形は連鎖尾を入れやすいという定型には嬉しいポイントがあります。

斉藤スペシャル的な連鎖尾が入れれます(画像は田中スペシャル)。斉藤スペシャルは2列で綺麗に消えるので効率がとてもいいのですが、それだけではなく

真ん中から崩して対応手として利用することもできます。定型ユーザーの方は、斉藤スペシャルを覚えておくと良いことがあるかもしれません。
また

このように並べて置いたとして、後に青赤が来た時

このように2列目にタテて、後折カギを目指します。階段を目指すのも悪いとは思いませんが2列目に凹みができるので、好ましい状況とは言えません。
AAABで

先折カギを組んだり

後折カギにすることもできます。使い分けることが前提の場合はAAABを1列目にタテる方針でいいと思います。たまに飛車ちゅうさんがAAABで先折カギを組むことがあったりなかったりします。
ABAAの場合

このように起きます。ツモの都合上、AAABと同じようには置けませんが、こちらの方が若干全消しを取りやすいのかなと思います。大まかな方針は変わりませんが、次に赤青が来た場合は折り返し部分で捌けないのが少しネックです。

このように置くこともできますが、なるべく最初に確定させたくない形なので

初手をツモった時点でネクストにAAが見えたら、このような置き方にしましょう。AABBAA、ABABAAと同じ形になります。こうなった場合には

後折カギか、先折カギを目指しましょう。
ABAABCの場合、

後折カギを組みます。これも千切りを嫌うためです。この形から

この伸ばしが出来ると楽しい。
AAAB、ABAAの捌きは少し難しいですが、慣れると他のツモに共通してることが多いので、安定して組みやすくなるかなと思います。
AABC、BCAAの場合

このように置きます。1列目にゾロを置くというのが、定型を組むコツです。この時点では色んな形が見れます。例えば、赤緑来た場合

先折カギを組んだり

後折カギにしたり

このように置いて後折カギと階段積みの2つを選択肢として残しておく積み方もできます。色々派生が効くのですが、私はよく先折カギにしてる気がします。恐らく、キャンセルを入れれるので脳死で置いてるのだと思います。
AABCBCの場合

このように、並べて置きます。定型を組む上で緑赤のようなゾロ以外のツモが連続した時は、並べて置くというのが定石になります。例えばですが

この状態からネクストに赤緑が連続した場合

このように置きます。赤青の場合は折り返しにいってもいいのかなと思いますが、並べる置き方は定型を組む上での定石になりますので、覚えておくといいと思います。(飛車ちゅうさんが言ってた気がする)
AABCBCはAABBCCと概ね同じなので、とりあえず横に並べて、形を保留させておくという具合になります。
AABC特有?の捌き方がありまして、AABCBDの場合

このように置いて、後折カギを目指します。これは千切らずに最速で置くと発生するパターンなので何とも言い難い気もします。なので、千切って先折カギにしてもいいのかなーとも思いますが、AABCを置いた時点でネクストに黄ゾロが見えたら、このように置く必要性があると思います。私はこのツモパターンの場合は決まって後折カギにしてると思います。
以上で大体のパターンについての解説が終わったかと思います。「もうすでに解説したよ!」ということは省略してたり、私が忘れてたりしてるかもしれませんが、このシリーズの記事の内容をマスターすれば、例外的なツモ以外は定型をスラスラ組めるようになると思います。目指せ!定型マスター!
以下は定型の手順とは関係のない、定型小ネタ話になります
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・飛車ちゅうさんがどれくらいの頻度で、どの土台を組むのか
以前に私が気になって飛車ちゅうさんがどれくらいの頻度で、どの土台を選ぶのが調べたところ、36%は後折カギを組み、33%は先折カギを組み、30%は階段積みを組んでいました。これは第1〜第3回のおいうリーグで集計したものなので、今集計するとどうなるのか気になりますね。当たり前ですが、試合によっては階段積みの頻度が多かったり、後折カギが少なかったりするようなバラツキもあります。ツモのバラツキなのか、飛車ちゅうさんの精神状態が関係しているのか。
・定型のメリット
よく「火力が出やすい」と言われています。私としては正直なところ、そうでもないと思っています。まはーらさんが登場する以前の後折全盛期(〜2017年12月頃)は、上級者が7〜8万を先打ちするような環境でした。

このような、「後ろはとりあえず消える感じで置いとくかw」くらいのテキトーな気持ちで幽霊、マルチ、かんぬきの合わせ技で火力を底上げすることができます。後折土台のような少し構築難易度が高い土台ではなく、定型でこれを実現することができます。連鎖の難易度に見合わない火力指数でしたが、先折GTR最強時代の現在において、7〜8万という火力は物足りないという評価になります。定型は多重を組みやすいわけではないので、先折GTRと同程度の火力を実現しようとなると、第2折り返しが必須となります。19連鎖や15連鎖を"確実に"組むテンプレ的な形としてよく使われるので、敷き詰めるという点に関しては他の土台と比べると秀い出てると思います。ただ、実戦的でそれが出来るかというと、なかなか難しいわけです。定型ユーザーが初中級帯に多いとされているのも納得がいくかもいかないかも。
定型を使うメリットの2つ目ですが、観戦者が応援しやすいというメリットがあります。マイナーな土台は、観戦者としては注目しやすいのです。「ペルシャでもいいじゃん!」と言えばそれはそうなのですが
・私が定型を組んだキッカケ(ただの自分語り)
これは実は飛車ちゅうさんではなくてめいせつさんです。
2020年10月頃、ぷよぷよ始めたての私は昔の大会のアーカイブを漁ってました。先折GTRが強いらしいということでなんとなく組んでましたが、これを見てカギ積みに乗り換えました。先折カギ一辺倒マンとしてしばらくはやってましたが、ABABABをカギ積みで捌くのはさすがに………と思って飛車ちゅうさんの手順を参考にするようになりました。
おわり