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斎藤スペシャルを解剖する。

by
ぱっふぇる
ぱっふぇる
斎藤スペシャルが組みたい!!
でも、どんな連鎖なのか分からなーい!!

フランスの数学者デカルトは、こう言いました。

 困難は分割せよ。ルネ・デカルト「方法序説」, 1637年

ということで、斎藤スペシャルがどんな連鎖であるのか理解するために、細かい要素に分解してみよう。

【大目標】
斎藤スペシャルが組めるようになる
【小目標】
斎藤スペシャルを組むために必要な、技術要素が理解できるようになる。

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■斎藤スペシャルとは
正式名称「斎藤大先生ありがとうございますスペシャル」である。
図1-1
[図1-1]
斎藤スペシャル

これが斎藤スペシャルである。これだけで7連鎖ある。
連鎖図を眺めていても何もわからないので、どのような構造になっているか、分解していこう。


【鍵積み】
斎藤スペシャルの説明として、よく
「縦に鍵積みをたくさん積んだ形」
といわれる。

鍵積みはこんな形だ。
図1-2
[図1-2]
鍵積み土台6連鎖

挟み込み連鎖とも呼ばれる。
斎藤スペシャルは、この形がそのまま連鎖尾の上に乗っているのだ。
図1-3
[図1-3]
鍵積みの上に鍵積みを乗せた

違うそうじゃない。

図1-4
[図1-4]
鍵積みの連鎖尾に、鍵積み2連を乗せた

この形だと、連鎖尾として綺麗に消える。
中でも重要なのが「黄色」の役割だ。

図1-5
[図1-5]
巻き込まれて消える黄色

5列目で上から降ってくる黄色が、6列目の黄色と一緒に消えることで、
上の鍵積みに繋がってゆく。


【かんぬき】
閂(かんぬき)とは、以下のような形の連鎖尾を指す。
図2-1
[図2-1]
かんぬき連鎖尾

潜り込み連鎖の基本形といわれる。
何が潜り込んでいるかというと、5列目の黄色の下の緑がそれだ。

図2-2
[図2-2]
潜り込みの緑

潜り込ませた緑を回収するために、上から適当に3個置けば連鎖が完成する。
二列連鎖尾の場合、
5列目の上に緑を(1~3)個
6列目の上に緑を(2~0)個
を置けば良い。このように、ぷよの置く列にはある程度自由度がある。



[図2-3][図2-4]
潜り込みの緑を回収した連鎖

中でも、使いにくい6列目の溝を埋めた形が、かんぬき連鎖の定形と呼ばれる訳だ。

[図2-1]
かんぬき連鎖尾(再掲)

ポイントは、5列目が必然的に「挟み込み」の形になっていることである。
すなわち、鍵積みである。

【二度目の潜り込み】
ここまで来れば斎藤スペシャルはあと一息だ。
連鎖尾の上部で、もう一度潜り込みをしてみよう。

図3-1
[図3-1]
かんぬき連鎖尾+青の潜り込み(6列目5段目)

連鎖で消えないぷよを1個作ることができたので、
あとは先程と同様に、上から適当に3個置けばいい。

図3-2
[図3-2]
かんぬき連鎖尾+潜り込み連鎖(青)

おめでとう。これであなたは潜り込み連鎖マスターだ。
何度だって潜り込みさせてやればいい。

図3-3
[図3-3]
かんぬき連鎖尾+潜り込み連鎖(青)+潜り込み連鎖(赤)

先程述べた通り、潜り込ませた色を回収する3個は置く場所に自由度がある。
これらの潜り込み連鎖尾を、「鍵積み」の形に見えるように整理してみると......?

図3-4
[図3-4]
斎藤大先生ありがとうございますスペシャル

おめでとう。これであなたは斎藤スペシャルマスターだ。

斎藤スペシャルとは、潜り込み連鎖の連続だったのである。


【斎藤スペシャルのつくりかた】
潜り込ませて、挟む。潜り込ませて、挟む。潜り込ませて、挟む。

図4-1
[図4-1]
緑の潜り込み

潜り込ませて......

図4-2
[図4-2]
緑+黄+緑の挟み込み

挟み込む。

図4-3
[図4-3]
青の潜り込み

潜り込ませて......

図4-4
[図4-4]
青+緑+青の挟み込み

挟み込む。

あとは好きなだけ繰り返せばいい。


形はわかった。仕組みもわかった。
でも組めるようにならない?

それでは、次は別の角度から斎藤スペシャルを解剖していこう。

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■連鎖の方向
連鎖には進行方向がある。
これまで見てきた鍵積みは、左から右へ進む連鎖であった。

[図1-2]
鍵積み土台6連鎖(再掲)

1列目の赤から順に消えていき、最後に6列目の黄色が消える。

ついでなので、右から左へ進む連鎖も見てみる。
図5-1
[図5-1]
右から左へ進む鍵積み土台6連鎖

先程とは逆に、6列目の黄色から消えていき、最後に1列目の緑が消える。

さて、左から右に進む連鎖に、潜り込み連鎖尾を追加するとどうなるだろうか?

図3-1
[図5-2]
鍵積み+潜り込み連鎖尾1連

連鎖の最後で消える緑は、5列目にある。
そう、6列目から5列目に切り返しているのである。
潜り込みを使うと、連鎖の方向を変えることができる。

図3-2
[図5-3]
右へ進む鍵積みの上に、左へ進む鍵積みを乗せた

(斎藤スペシャルのことを「上に鍵積みを乗せた形」と説明する人はぜひこの連鎖も組んでください。)
図5-3では、土台上の潜り込み連鎖において、潜り込ませるぷよを左の列に置いていったために、右から左へ進行している。

つまり、斎藤スペシャルでは
「1連鎖ごとに連鎖の進行方向を変えることによって」
2列連鎖尾を実現しているのである。
(6列目→5列目→6列目→5列目→...)
図5-4
[図3-4]
斎藤大先生ありがとうございますスペシャル(再掲)

黄色を(6列目から見て)左に置いたので左に進む
緑を(5列目から見て)右に置いたので右に進む

つまり、やろうと思えばこんなこともできる。
図5-4
[図5-4]
世にも珍しい(n)段目(5-n)列連鎖尾

(6列目→5列目→4列目→3列目→4列目→5列目)
図5-4では、連鎖を
左に進行させたいときに、潜り込みぷよを左
右に進行させたいときに、潜り込みぷよを右
置くことで、連鎖の方向を変えている。

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■前潜り込み
ここで一つ、新語(造語)を提案したいと思う。

図6-1
[図6-1]
紫の潜り込み(6列目5段目)

6列目5段目のは、潜り込みと言えるだろうか?
この紫は、土台上の鍵積み連鎖において、左から右に進む連鎖である。
これを潜り込みと認めるならば、次の図ではどうだろう。

図6-2
[図6-2]
紫の潜り込み(6列目1段目)

この形は、いわば土台で使われる普通の鍵積みとまったく同じ形である。

図6-3
[図6-3]
鍵積み

この、6列目1段目の潜り込みと認めるならば、
すなわち、鍵積みは本質的に「潜り込み」「挟み込み」を繰り返す連鎖であるといえる。

図6-1と図6-2で決定的に違うのは、
連鎖の方向が変わっているかどうか
であるといえる。(図6-1は、連鎖方向が右→左から左→右に変わっている)

これを区別するために、
従来の、連鎖方向を変えることができる潜り込みを「前潜り込み」
連鎖方向を変えることのない潜り込みを「後ろ潜り込み」
と呼ぶことにする。
(連鎖方向を手前方向に切り替えることができる潜り込み、であることから)

この定義を使うと、
斎藤スペシャルは、前潜り込みを続ける連鎖である
土台鍵積み連鎖は、後ろ潜り込みを続ける連鎖である

と言える。

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(2022/04/28追記)


[図6-4]
鍵積み3連鎖のタネ



[図6-5]
鍵積み3連鎖+後ろ潜り込み2連鎖(鍵積み5連鎖)



[図6-6]
鍵積み3連鎖+前潜り込み2連鎖(斉藤スペシャル)

挟み込み連鎖を後ろに伸ばすのが鍵積み上に伸ばすのが斉藤スペシャルであると言える。
言い換えると、
・存在しない7、8列目で鍵積みを続けるのが斉藤スペシャルである
とも言えるだろう。
斉藤スペシャルは、連鎖尾の折り返しなのである。

(追記以上)
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ただ、これではまだ少し良くわからない気もする。

次の例を見ていこう。
図6-4
[図7-1]
紫の潜り込み(5列目1段目)

この紫は潜り込みだろうか?
この紫は、上から3個降らすことによって、5列目で消すことができる。

図6-5
[図7-2]
紫の潜り込み連鎖尾(5列目)

そしてどうやら、連鎖の進行方向を変えることもできるようだ。

図6-5
[図7-3]
紫の潜り込み連鎖+階段連鎖

つまり、この1段目の紫「前潜り込み」と呼ぶべき特性を備えている。
斎藤スペシャルで使った「前潜り込み」と何が違うのだろうか?

それは、土台の下か上か、である。

図7-4
[図7-4-a]
紫の潜り込み(土台の下)

図7-4-b
[図7-4-b]
紫の潜り込み(土台の上)

斎藤スペシャルを組む場合、土台の上前潜り込みを作らなければならない。
この2つを、「前潜り込み(上)」と、「前潜り込み(下)」と呼ぶことにしよう。
(もっと良いネーミングがあればコメントやTwitterなどでご連絡ください。採用させていただきます。)

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■前潜り込みと「持ち上げ」
前項で見たように、斎藤スペシャルを構築するためには、
・潜り込み
・挟み込み
に加えて、
・土台の上で
という条件が見えてきた。この要素を調べるために、次は違う形を見ていこう。

図8-1
[図8-1]
階段連鎖+斎藤スペシャル

斎藤スペシャルは、階段連鎖の連鎖尾にも使うことができる。
潜り込み連鎖の基本、かんぬきを階段連鎖の連鎖尾に使った場合も見てみよう。

図8-2
[図8-2]
階段連鎖+かんぬき

階段連鎖に、前潜り込み(上)としてを置くことで、連鎖が繋がっている。
ところで、3-1階段は、3段消えることによって、上から3つのぷよが降ってきて、次の階段に繋がっている。

図8-3-a
[図8-3-a]
階段連鎖(3段落ちる前)

図8-3-b
[図8-3-b]
階段連鎖(3段落ちた後)

これはつまり、
「(6列目の黄色のキーぷよである)黄色一連結を、緑で挟んだもの」が落ちてきている。
と見ることができる。

言い換えると、
キーぷよを挟み込んで、階段で上に持ち上げている
構造になっているのである。


[図8-4]
キーぷよを挟み込んだもの、を、赤縦3で持ち上げた

この構図は、鍵積み土台であっても同様である。
そう、つまり、斎藤スペシャルは元々階段連鎖の要素を含んでいて、
鍵積み連鎖を階段状に落としてきたもの
だったのだ。

これが、「前潜り込み(上)」の正体である。

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■まとめ
これまでの話をまとめると、

斉藤スペシャルの形は、
・鍵積みを縦に積んだ
・鍵積みが階段連鎖のように降ってくる

という形である。

斉藤スペシャルの組み方は、
・連鎖の上で、ぷよを潜り込ませる
・潜り込ませたぷよが消えるように、足りないぷよを上に足す
・足す際には、再びぷよを潜り込ませることもできる
であった。

潜り込みについては、
・ぷよを潜り込ませると連鎖の方向を変えることができる(手前潜り込み)
鍵積み連鎖は「挟み込み連鎖」であり、下側のぷよは「潜り込み」で置いたぷよを使うことができる

斉藤スペシャルは以下の特長を持つ
・潜り込みを使って毎回連鎖方向を変えるので、5列目6列目に隙間なく配置できる
・土台上の鍵積みはそのまま鍵積みの形をしているので、副砲として使うこともできる

そして、
・鍵積み自体のバリエーションの多さ
・潜り込みのバリエーションの多さ
によって、純正斉藤スペシャルの形だけに留まらず、もっと柔軟な形を組むことができるようになるだろう。

最後に、斉藤系連鎖と呼ばれる「潜り込み連鎖尾」をいくつか紹介して終わろうと思う。

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■斉藤系連鎖いろいろ

[図11-1]
縦螺旋+横螺旋+斉藤スペシャル

螺旋は鍵積みなので、鍵積みを使う斉藤スペシャルの形も螺旋っぽく組むことができる。
縦螺旋+横螺旋+上昇螺旋(?)である。かっこいい。
斉藤スペシャルは、この形も含めて「純正斉藤スペシャル」と呼んで差し支えないだろう。




[図11-2]
Tomスペシャル

Tomスペシャルもまた、潜り込み系連鎖尾で有名な形だろう。
この連鎖尾も、「前潜り込み(上)」を繰り返す連鎖ではあるが、
斉藤スペシャルとは区別されてこの名称で呼ばれることが多いように思う。
大きな違いは、「見かけ上鍵積みではない」ことによるか。
L字三連結を多く含むため、副砲としての発火性能に優れる。
(黄色発火で3ダブ&上からTomスペシャル、緑発火で3連鎖)


[図11-3]
Tomスペシャルその2

Tomスペシャルは、組んだ時の色関係によって、副砲で使ったときの連鎖が変わる。
図11-3であれば、赤発火で2ダブとなる。
中盤戦で攻撃的な、実にTomさんらしい連鎖尾だなぁと思う。



[図11-4]
田中スペシャル

「”一列飛ばして奥が先に消える”ものが田中スペシャル」 by ぷよぷよ用語辞典
https://w.atwiki.jp/puyowords/pages/219.html

なるほど、確かに、4列目黄色→6列目赤、と、5列目の青を飛ばして奥が先に消えている。

田中スペシャルを、今回定義した新語を使って解剖すると、
・前潜り込み(下)青縦2
・前潜り込み(上)黄1
と言えるだろうか。

前潜り込みを利用して6列目→5列目と連鎖の進行方向を変えて、
そこから再び前潜り込みで6列目の黄色を消している。


[図11-5]
サガットスペシャル

田中スペシャルの上に斉藤スペシャルを積んだ形は、特別に「サガットスペシャル」という名称がついている。
田中スペシャルで飛ばした5列目の黄色から、斉藤スペシャルに繋げている。

サガットスペシャルも、今回定義した新語を使えば、
・前潜り込み(下)黄縦2
・前潜り込み(上)緑縦2
・前潜り込み(上)赤縦2
・前潜り込み(上)黄縦2
となる。

構成要素だけを見れば何の変哲もない潜り込み系連鎖のひとつなのだが、
この形ひとつに特別な名前が付いていること自体が、
当時の連鎖尾構築のバリエーションの少なさ、
ひいてはプレイヤー全体の技術向上の過渡期であり、
この連鎖尾の発明も革命的だったのだろうことがうかがえる。


[図11-6]
田中スペシャル+Tomスペシャル

田中スペシャルからは、当然ながらTomスペシャルもつながる。
というか、元の田中スペシャルの特徴的な、「5段目の横2」をみれば、
こちらが正当進化でないかと思えるほどである。

名前はまだない。



以下は余談集です。

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■余談
(余談)【前潜り込み(下)】
前潜り込み(下)は、実は、6列目の溝をもっと有効に使う形がある。
縦3を6列目に作る。これだけ。
図7-6
[図7-5]
6列目の紫縦3

6列目黄→6列目紫と、一見連鎖方向が変わっていないように思えるが、
このまま右から左に連鎖を進めることができる。

図7-6
[図7-6]
めくり2-2階段連鎖

紫の潜り込み(1段目)は、しいて言えば、連鎖の方向を下から上に変えることに貢献しているか。


(余談)【階段斎藤スペシャル?】
斎藤スペシャルは「鍵積みの上の鍵積みを積んだもの」と説明した。
「えっ、じゃあ、階段連鎖の上に階段連鎖を積んでいくこともできるの?」
というのも発想としては面白い、が、単純に乗せても全てただの同時消しになってしまう。

図8-2
[図8-5]
階段連鎖+階段?連鎖尾

(これはこれで組めると強い)

前潜り込み(下)を使っても良いなら、以下のように組める。

[図8-6]
階段積みの上に階段積み連鎖尾

階段積みの上に階段積みを乗せても同時消しにならず、連鎖で消えていく。
ただ、連鎖の方向は変わっておらず、潜り込みもないため、この形を「斎藤系連鎖」に含める人はいないだろう。

ちなみに、連鎖の方向は変わらないが、潜り込みがある連鎖もある。以下のような形だ。

[図8-7]
2種潜り込み

緑と青を潜り込ませているが、これも潜り込みはあれど「斎藤系連鎖」とは呼べそうにない。
やはり斉藤スペシャルのポイントは、連鎖方向が変わることで、
・連鎖方向を頻繁に切り替えることで、5、6列目を有効に使える
ことが重要なのだと思わせられる。


[図8-8]
2種潜り込みでギリギリ有用そうな形

ちなみに、「前潜り込み」に加えて、「後ろ潜り込み」も使って土台が浮いている形は、もはや「鶴亀」と呼べる形になる。


[図8-9]
2種前潜り込み+2種後ろ潜り込み

そういう意味で、階段連鎖のキーぷよの下にゴミを入れることは、
鶴亀の「鶴」であり、鶴亀連鎖の基本のキであると思うのだ。

(余談)【前潜り込み(下)を使った斉藤スペシャル】
2回目の潜り込みの際に、「前潜り込み(下)」を使った場合、以下のような形になる。

[図9-1]
前潜り込み(上)+前潜り込み(下)

もちろん、このまま斉藤スペシャルを上に伸ばすこともできる構成だ。
3回目の潜り込みも(下)を使うなら、あらかじめ仕込んでおくことになる。


[図9-2]
前潜り込み(上)+前潜り込み(下)+前潜り込み(下)

ちなみに、「前潜り込み」の「前」は、連鎖方向を基準にしているため、この場合は右に置いても左に置いても「前」となる。

(余談)【挟み込み連鎖の挟み込み】
「潜り込み(下)」に関しては、全体として
「連鎖に連鎖自体を挟み込んでいる」
形になっている。例として、「後ろ潜り込み(下)」を使ったときをみてみる。


[図9-3]
階段連鎖+後ろ潜り込み(下)(青)

階段連鎖だが、6列目1段目に「後ろ潜り込み(下)」青色を入れているため、
「階段連鎖を青色で挟み込んでいる」
構成になる。この構成に、さらに「前潜り込み(下)」の構成を追加すると、


[図9-4]
階段連鎖+後ろ潜り込み(下)+前潜り込み(下)(緑)

全体としては、
「「階段連鎖+後ろ潜り込み連鎖」を、緑で挟み込んでいる」
という構成になる。

言い換えると、
・土台の下に潜り込ませたぷよは、連鎖自体を挟み込む形で消える
ということ。


[図9-4]
挟み込み連鎖を挟み込んでみた

(余談)【鍵積みの副砲発火】
気付いたかもしれないが、上段の鍵積みは、それぞれぷよを1つずつ追加するだけで副砲として右から発火できる。


[図9-5]
黄色からの4連鎖

通常の斉藤スペシャルも、上段の鍵積みはそのまま鍵積みの形をしているため、
副砲として使うことができるのはそのためだ。


[図9-6]
斉藤スペシャルを副砲として使う

青発火から5連鎖。

(余談)【潜り込み(中)】
潜り込みは、「潜り込み(中)」とも呼べる形が存在する。以下の形がそんな一例だ。

[図10-1]
潜り込み(中)

たしかに、(上)でも(下)でもない位置にある。不思議な形だ。
青を残したまま上下の緑を同時に消すためには、隣に縦3が必要なため、必然的に5連結以上となる。

このような「潜り込み(中)」は、縦3が後ろ側にあるケースのほうが良く見る形だろう。
有名なGTR連鎖尾のひとつに、「カニ挟み」という形がある。


[図10-2]
カニ挟み

このような形も、広義に潜り込みの一種だととらえるならば、「潜り込み(中)」という位置づけになるのだろう。
さらに余談だが、カニ挟みは、4連結1連鎖の進行ならば逆発火が正道なのでは、と思わせられる形だ。


[図10-3]
カニ挟み逆発火

連鎖尾三連結は本当に奥が深い。

(余談)【三列かんぬき?】
三列1個潜り込み連鎖

[図2-5]
三列連鎖尾かんぬき?

5列目に1個、緑を潜り込ませたが、「かんぬき」感はない。
やはり、閂錠のように、棒を引き抜いたとき、穴が認識出来ないと、挟み込み連鎖であってもかんぬきと呼ぶのは相応しくないだろう。
(画面を貫く方向の軸に、閂の棒を抜くという「かんぬき」の由来に気付いたときは、いたく関心した)
(この連鎖を見て「緑1個の潜り込み」と表現するのはかなり抵抗がある)



※「かぎづみ」は、本来「鉤積み」と表記するのが正しいが、最近多い表記にならって「鍵積み」と表記している。
更新日時:2022/04/28 23:54
(作成日時:2022/01/15 00:28)
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