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ぷよ通対戦台請負人として

by
横えび
横えび

 ぷよぷよキャンプの皆さんこんにちは。京都府出身、IPS(石川をぷよぷよで染める会)所属の横えびと申します。
 MSX2版魔導物語1丁目2番地3号世代、シーラカンス級の古参ぷよらーです。同世代の仲間たちとわいわい騒げる皆さんが、少し羨ましいです。
 普段は石川県金沢市の藤江ぷよぷよ対戦会(毎月第3土日に配信を実施)で活動、帰省時は首都圏のゲームセンターで対戦することもあります。どこかで小職を見かけられた際は、ひと声かけていただければ幸いです。

 
 さて小職、活動期間はともかくいち選手としては、トップの皆さんに少々?及んでおりません。残酷な書き方をすれば、優秀な若手ぷよらーたちに踏みつけられ続ける四半世紀(辛気臭いので略)が!これだけは絶対誰にも負けない、間違いなく世界一(日本一ではありません!)の記録をひとつだけ持っております。今後絶対に抜かれない、挑む気にもならないであろう大記録――――アーケード版ぷよぷよ通対戦台を5箇所発足させ、すべて2年以上常設稼働――――こちらについて、少し語らせてください。
 斜陽と言われて久しいアーケード(ゲームセンター)業界。その中でもマイナージャンルであるパズルゲームは、対戦拠点を発足維持させるのは今も昔も至難の業です。1箇所発足させるだけでも相当に厳しく、複数箇所を立ち上げた人間は全国探しても10人に満たないはずです。その中で小職が発足させたぷよぷよ通対戦台は下記の5箇所、延べ稼働期間は30年をオーバーしております。

 
 1996年 ゲームinセブンアイランド(神奈川県横浜市 2012年に閉店)
 2003年 秋葉原GiGO(東京都千代田区)
 2008年 秋葉原Hey(東京都千代田区)
 2012年 扇ヶ丘レジャーセンター(石川県野々市市 2014年に閉店)
 2015年 バイパスレジャーランド藤江本館(石川県金沢市)

 
 10代の貧乏学生だった小職は全国転勤の社会人となり、上記期間に4回転居(神奈川県⇒群馬県⇒千葉県⇒東京都⇒石川県)しております。人脈もノウハウも軍資金もなかった横浜時代(正確に書くと、地元に対戦台を発足させようと四苦八苦していた時期)はいちばんきつく、お店側に「ぷよぷよ」と言うだけで断られまくり対戦台設置後も最初の3ヶ月くらいは閑古鳥がカーと鳴き、明日には撤去されるのではという恐怖と隣り合わせでした。二番目に辛かったのは扇ヶ丘レジャーセンター閉店後で、翌年8月に藤江対戦会が発足するまでの1年間は生活圏内に対戦台がありませんでした。
 初期の悪戦苦闘は小職の力不足もさることながら、情報共有&伝達手段の不在が重くのしかかっておりました。90年代半ばはLINEもツイッターもスマホもなく、自宅ネット環境はあまり普及しておりませんでした。当時の小職もそうでしたが携帯電話不所持は珍しくなく、対戦相手の有無を調べるにはその場へ直接足を運ぶか、仲間の自宅もしくは店舗に電話するくらいしかありませんでした。(興味のある方は、“ハイスコアガール”もしくは“ウメハラ FIGHTING GAMERS!”もご参照ください)
 話は少々それますが、セブンアイランド対戦台誕生直後に発足した石川をぷよぷよで染める会は、広報連絡手段に郵便を使用しておりました。当時の年会費は現金600円、もしくは80円切手8枚。牧歌的と思われるかもしれませんが当時のゲーム団体では珍しいことではなく、当時は小職も各地のぷよらーと手紙のやり取りを経験しております。町内会的広報に頼らざるを得なかった世代としては、現在の環境はまさに隔世の感があります。

 
 どうすればスマートに対戦台を立ち上げ、かつ安定した運営ができるのか。正直言って、店舗運営を経験したことのない私には今でもよくわかりません。強いて言えば経済学部卒の小職はゲームセンターを集金の場と割り切って考え、人集めよりもインカム(お金です、お金!)拡大を重視してまいりました。対戦会や大会のみならず、平日でも一定の集客を見込めるような雰囲気づくりにはある程度尽力してきたつもりです。
 しかしこれらのやり方がネット対戦主体の現代にマッチしているのかと聞かれると小職には答えられませんし、もしかしたら誰にも答えられないかもしれません。強いて言えば現在の本拠地、藤江本館2階に足を運んでいただくか藤江対戦会の配信をご覧いただくかしていただければ、皆さんなりのヒントを得られるのでは、と思っております。

 
 さて。上記5店舗のうち2店舗は既に亡く、現存する3店舗のうち秋葉原GiGO(現:秋葉原セガ2号館)はぷよぷよシリーズ不在、秋葉原Heyはぷよぷよ通仲良し台が残るのみとなっております。ご記憶の方もいらっしゃるかもしれませんが秋葉原Heyの正式名称、すなわち秋葉原ヒロセエンターテインメントヤード5階の廣瀬無線イベントホールはぷよぷよカップinセガフェス2018の舞台となり、秋葉原Heyは3日限定でぷよ通対戦台が復活いたしました。(素晴らしい!!)アーケード版ぷよぷよクエストが稼働終了して久しく老舗店舗の閉店が相次ぎ、周辺環境は厳しさを増す一方ですが環境の許す限り今後も微力を尽くす所存であります。応援助言ブーイング各種ご依頼などありましたら、小職まで是非ご一報ください。
 

(ここから先は余談)
 小職が常設稼働率100%を維持できたのは、ぷよぷよ通に限定しての話でございます。
 裏を返せば初代ぷよぷよ・ぷよぷよSUN・ぷよぷよフィーバー対戦台や仲良し台の稼働維持には失敗しまくっておりまして、インカム不足と判断されある日突然撤去(別タイトルに交換)されるのは日常茶飯事でございました。一例を挙げますと、2004年のぷよぷよフィーバー東京大会決勝の舞台となった秋葉原GiGOぷよぷよフィーバー対戦台は、当時実施していた日曜対戦会のみではインカムが全然足りておりませんでした。2セットあったフィーバー対戦台は1セットに減らされ、最終的には2005年9月末をもって撤去予告(対戦台に貼り紙)が出されてしまいました。
 ぷよぷよフィーバーはアーケードタイトルとしては1回ごとの試合時間が長く、集金効率に限って言えば失敗作でございました。仲良し台だけでも残してくれないかなあと願ったのも虚しく、同年10月以降の秋葉原GiGOはぷよぷよ通対戦台が1セット残るのみとなってしまいました。店舗間の通信対戦可能なアーケード版ぷよぷよ新作を望む皆さま、拙文に“いいね”をいただければ幸いでございます。
更新日時:2018/06/08 23:09
(作成日時:2018/06/08 22:39)
カテゴリ
対戦会
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