不定形とはいってもほぼ全試合土台、本線を安定して組みきっている。これにはわんころさんが単に超人的な技術力だけでなく、誰にでも分かるような客観的で確かなツモ捌きの基準を確立しているはず。そのような、彼の土台が必然性を内包した偶然の産物であるという前提のもとに、複数の仮説を踏まえてあくまで不定形を理論的に組んでみる、そしてわんころさんの不定形を分析してみようという企画。この企画は、彼の主戦場がぷよスポになってちぎりの可能性が減り、かつ扱う形の難易度が下がったことでようやく考察として成立しそうなものになったことでできた。よってここまでの考察が他のソフトでも効果的であるのかどうかは定かではない。特にくらうどさんのプレミア配信などでちらほらとpopoさんのvsの連戦が公開されるが、vsやクロニクルなどではちぎりがあってもそこまで速度不利を取らないため、初めからちぎりを減らすことを意識した土台が多い。
ぷよスポになってしっかりとした基準が見え隠れするような手順にはなったが、あくまで仮説に過ぎず、本人が口を開かない限りは証明もクソもないので確実な証拠とともに否定されない限りは全て正しいものとして都合よく扱っていく次第。
考察の前提条件やそれに付随する知識、説だけで結構な量になったのでこれらは独立させて、手順分析は別の記事で扱っていきたい。そして本編はこの三倍は余裕であるという。マジでマニアしか読まないね、これ。
まずはツモ捌きに必要になりそうな仮説を挙げる。まずはこれを正しいものとして扱いながら、場面ごとの優先順位はどうなっているのか、仮説誤りがあるかを検証していく。たくさんあるので全てを知識出力の最前線に持っていくのは難しいため、まずは優先度を付けて実際に対戦中に意識することを順番にまとめてみる。
(よくわからない「用語」はぷよキャンで検索かければ多分出てくるんじゃないかなーと思ってる。それでも気になるならコメントで。)
[法則(?)]
↓
[方針]
[法則(?)]
ツモ捌きの根拠にはなりえないが、間接的にツモ捌きの安定化に貢献するであろう部分。経験則。
・絶対領域34
・調和領域25
・花ぷよ種ぷよ理論
・「土台の領域」=連鎖尾をひとまず完成させる高さ
鶴亀の位置をおおよそ決定する
・「端から埋める」
受けの広さ(そこに置けるツモの多さ)、中盤のしやすさ、飽和の出やすさなど結果的に対人で有利になりやすい経験則
・「連鎖の軌跡」
連鎖のルートを色ではなくベクトルで捉えることで、情報を圧縮して他の部分にリソースを回す
・「ゾロの受けを増やす」
二色ツモよりもゾロツモのほうが捌きにくい。ちぎらないことを前提とした場合、ゾロツモを種ぷよとして扱える機会が少ないためである。連続して引いた場合は尚更である。ぷよスポのゾロ連発パターンによって土台を破壊されたぷよらーも多い。
[方針]実際に不定形のツモ捌きをするときに意識していく部分。
・「バランスマンションと連鎖の崖」
・「色の結合→分離」
場の種ぷよ(ネクネク含む)が4n+1になったら分離の択が生まれる。4n→4n+1→4n+2→4n+3と連鎖の余剰ぷよが増えるほど、意図的に色を分離させて土台としての火力効率を落とさないようにする。
・「土台完成の速さ」
速いほうが良い。対人特有の基準。
・「連鎖はネクネクまでで完結」
お祈りを減らしてツモ事故を無くす。
・「挟み込みは最後の手段」
挟み込みが生じた時点で、その周辺のマスで連鎖に使われるぷよが置かれていても置かれていなくても確定する。置かれていない場合を半確定と呼ぶが、半確定のマスが増えるためにツモ依存度が上がってしまうということ。その意味で挟み込みを避ける。
・「連鎖尾伸ばしは二色>三色」
・「本線に近い連鎖を優先」
(注)わんころさんはその日その日の連戦ごとに狙う連鎖の傾向が微妙に変わるため、全ての手順に対して正確な論理を成立させるのは厳しい。(彼の適当さがでている。)そして彼も人間、ヒューマンエラーは当然ある。あくまでも彼の狙いが間違っていないことを前提として話を進める。
段差と空白の処理↔連鎖ルートの選択
このバランス感覚はいまだ定量化できていないので、わんころさんが組む形の傾向を踏まえて出来る限り彼の感覚に近づけるように努める。
題材としては下の動画、くらうどさんがyoutubeにて投稿した「わんころさん面白い土台集【土台編】 part① ぷよぷよeスポーツ【Puyo Puyo Champions】」のわんころさんのぷよ譜をひとまず採用しようと思う。直近のわんころさんの手順であり、かつくらうどさんの配信で「理解はできない」との声が出た試合を集めたものであるので、分析の価値は大いにあるだろうと考えた次第。なお、許可をいただいたのはくらうどさんだけなので、そもそもこちらから連絡が取れないわんころさん本人が記事の非公開を求めているようなら素直に従うことにする。