2022年10月15日(土)・16日(日)に、宇都宮市にある日環アリーナ栃木にて『全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2022 TOCHIGI』が開催されました 。
12月1日(木)発行の『読売KODOMO新聞』にて小学生の部の大会レポートを掲載しています。
優勝した
「柊」選手をはじめ、都道府県代表決定戦から勝ち上がり栃木本大会に出場した選手や、当日解説をつとめた
「飛車ちゅう」プロ選手による戦評も紹介されております。
▼以下、紙面に入りきらなかった飛車ちゅうプロ選手による戦評のすべても公開中▼
全国都道府県対抗eスポーツ選手権、小学生の部は今年で3回目の開催となります。実況解説のお仕事をいただいたタイミングで過去大会の試合の様子を確認しましたが、年々小学生プレイヤー全体の実力が上がっていることが見て取れ、個人的にも大変楽しみなイベントの一つでした。
小学生の部は、2022年3月から予選が始まり、全国各地のイオンモールにて行われたブロック代表決定戦、日環アリーナにて行われた栃木本大会のDay1を経て、Day2の決勝トーナメントとなります。
左からいつき選手、柊選手、ミュウ選手、Terusaひゅうと選手
約半年にわたる大会を勝ち抜き、決勝トーナメントに駒を進めた4選手。
決勝トーナメント1回戦は
沖縄県代表Terusaひゅうと選手vs
愛知県代表ミュウ選手、
大阪府代表柊選手vs
神奈川県代表いつき選手の組み合わせとなりました。
第1試合はTerusaひゅうと選手vsミュウ選手。
ぷよぷよのセオリーとして、お互いに大連鎖が組めるプレイヤーである場合は大連鎖を後から打った方が有利と言われています。
左:愛知県代表ミュウ選手/右:沖縄県代表Terusaひゅうと選手
この試合ではお互いに大連鎖を組んだ上で、相手に先に大連鎖を打ってもらうように、小さな攻撃を送り込みあうといった展開が多くなりました。
いつ大連鎖を打つか、そのタイミングをお互いに図るといった駆け引きのある高度な試合でした。
結果は大連鎖を最後まで安定して打つことが多かった
Terusaひゅうと選手に軍配があがりました。
左:大阪府代表柊選手/右:神奈川県代表いつき選手
第2試合の
柊選手vs
いつき選手は、お互いに攻撃を積極的にしかける展開になりました。
2人とも連鎖を組むスピードが速く正確で、自分が不利な状況に追い込まれても安易な手を打たず、どうやって相手を上回るかという戦術的な駆け引きを考えていることが、観ていて伝わってきました。
結果としては
柊選手の2セット連取となりましたが、
いつき選手の連鎖を組む力には、プロの私から見ても試合に対する粘り強さと発想力の豊かさを感じました。
左:沖縄県代表Terusaひゅうと選手/右:大阪府代表柊選手
そして決勝戦は
Terusaひゅうと選手vs
柊選手。
1セット目は
柊選手の攻撃的なスタイルが
Terusaひゅうと選手の大連鎖を作る方針を妨げるために小さな攻撃をしかけますが、
Terusaひゅうと選手はその攻撃をうまくかわしながら、最後まで大連鎖を作りきることで、1セット目は
Terusaひゅうと選手が勝利しました。
左:沖縄県代表Terusaひゅうと選手/右:大阪府代表柊選手
しかし2セット目は、
柊選手が自分から攻撃を仕掛けずに相手の仕掛けを待つ作戦に切り替えたことで、
Terusaひゅうと選手のペースが乱れ、
柊選手の5本連取により2セット目を取り返しました。
お互いに1セットずつ取り、決勝戦らしく見ごたえのある試合となった最終セットは、この大会の優勝がかかっているということでお互いに緊張していたと思いますが、あせって大きく動いたりしないで、落ち着いて丁寧な攻撃を続けることができた
柊選手が2セット目に続いて勝利をおさめ、みごと優勝に輝きました。
大会ではどうしても緊張してしまい、いつもなら自分の置きたいところに置けるはずのぷよが置けなくなるというような、いわゆる操作ミスは付き物です。
しかし、優勝した
柊選手は試合の合間に深呼吸をするなど、最後まで精神面をコントロールしているように見えました。
同じ小学生の中でも一番落ち着いた冷静な立ち回りをしていて、ベテランプレイヤーの風格すら漂っていたと言ってもいいくらいです。
来年から中学生になる
柊選手は、今後は小学生の部に出ることはなくなってしまいますが、今後も楽しくぷよぷよを続けてもらい、ますます強くなって一般のプレイヤーに混じって活躍をしてくれることに期待したいと思います。
左からTerusaひゅうと選手、柊選手、いつき選手、ミュウ選手
来年も、この全国都道府県対抗eスポーツ選手権においてぷよぷよが採用され、小学生の部が再び開催されることとともに、新たな小学生のスター選手が出ることを重ねて期待したくなる、そんな熱い戦いが見られた大会でした。
楽しく読まさせて頂きました。来年もひゅうとは頑張るとのことです。また全国目指して頑張ります。