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1連鎖で中上級者を追い詰める技術

by
むなぞー
むなぞー
0. はじめに

こんにちは、むなぞーです。
今日はぷよぷよで僕の好きな連鎖、イバラについて語ろうと思います。基本的に僕の主観で書いているので、読者の意見と合わない箇所があるかもしれません。これはプレイスタイルの問題だと思うので、参考になれば幸いですし、読者のスタイルに合わなかったら、それはそれでご自身のスタイルを大事にしてくれたらいいと思います。

以下目次と続きますが、その前に、本記事は、読者は基本的なぷよぷよの用語の知識があると想定して書いています。必要であれば、用語集を参考にするなりしてください。また、このような解説記事を書くことに慣れていないため、構成などで読みづらい点があるかと思いますが、ご了承ください。


※以下記事を書き終えての感想です。
イバラに関して書ききった結果、自分の想像を遥かに超えるボリュームになってしまいました。中級者以上の実力、あるいはそれに匹敵するぷよぷよの知識をお持ちの方は1節2節を読み飛ばすことをお薦めします。


目次

1. イバラとは
2. イバラの使い方
3. イバラのパターン
4. イバラのコツ
5. 結論


1. イバラとは

イバラとは1連鎖ダブルのことを言います。
4-4の1連鎖ダブルをイバラとは言わない人もいるようですが、この記事では連結数に関わらず、1連鎖ダブルであれば全てイバラと呼びます。(※この記事では、4-4の1連鎖ダブルとは2色のぷよをどちらも4連結で消す1連鎖ダブルのことを指し、以降もこの表現を使っていきます。)
 
一番シンプル例である4-4イバラ
 
上のイバラを発火するとお邪魔は3個降る。
 
片方の連結を1つ増やすだけで…
 
お邪魔が1段降るようになる。
 
両方5連結にすると…
 
2段弱降らせることができる。

連結数ボーナス関係で、単発は4連結を5連結にするだけで降らせるお邪魔の量が割と大きくなります。そのため、イバラも4-4で撃つよりは少なくともどちらかの連結は5つ以上にして撃つと良いでしょう。実戦ではややレアケースですが、連結数によっては1連鎖で2段〜3段降らせることもできます。また、これはネタの領域になりますが、不発弾と呼ばれる理論上最大連結のイバラでは1連鎖で4連鎖相当のお邪魔を降らせることができます。
 
7-10イバラ。通称は不発弾。1連鎖ながら赤岩1個分降らせます。

イバラの特徴は1連鎖で連鎖が終わることです。まぁ当たり前のことなのですが、1連鎖で終わるということは、相手は1連鎖分の時間以内にリアクションを取らないと直撃するということになります。これは非常に強力で、イバラを撃たれた相手は、現在手かネクストで対応手を撃たなければなりません。相手に与える時間が短い攻撃なので、上級者相手でも有効な手でしょう。

じゃあイバラで攻めれば勝てるのかといえば、そんなことはありません。そもそもイバラを撃つのはそこそこ難易度が高いです。本節冒頭で述べたように、イバラとは1連鎖ダブルです。つまり、ハチイチでないと発火することができません。実戦でイバラを見かける機会がそこまで多くない理由は、そもそも発火できる確率が高くないからです。

本節では、イバラの定義からイバラの性質まで触れました。次の節では、実戦的なイバラの使い方について書いていきます。

2. イバラの使い方

前節で述べた通り、イバラは1連鎖分の時間で1〜2段お邪魔を降らせる強力な手です。では、実戦ではイバラにはどのような使い方があるでしょうか。


その1 潰し

イバラを使う目的の大半はこれでしょう。イバラでお邪魔を1段降らせれば、相手が平たくぷよを積んでいるところに刺さった場合、相手は一時的に何もできない状態になります。ここに、さらなる追い討ちをかけることで決着をつけることができます。

基本的に、イバラ単体では相手を倒しきることはありません。そこで、イバラを使った連携が主な潰しの手段となります。単発で相手を足止めしてからの大きめのイバラや、イバラでお邪魔を降らせたところに2ダブを撃つ、といった感じです。

イバラで潰すときの注意点ですが、相手が2ダブを構えているところにイバラで突っ込むと痛い目を見ます。また、イバラでお邪魔を降らせても、相手が連鎖の発火点を高くして受けているケースがあるので、お邪魔を受けた相手に2ダブで突っ込むとやはり痛い目を見ます。イバラは撃つ前と撃った後には多少なりとも凝視をした方が良いです。



その2 催促

イバラで相手に大きい手を引き出す作戦もあります。相手側の立場としては、1連鎖に大きく動きたくない、という心理が働くと思うので、結構相手を困らせることができると思います。また、イバラによる催促は1連鎖分の時間しか使わないため、相手の反撃に対応するための猶予が割とあります。イバラに対して5連鎖を撃たれたら、早めに本線をシンクロさせるなり、相手より大きい対応手を撃つなりすると良いでしょう。もしも相手が対応手を使わずイバラを受けたのなら、状況次第で潰しに移行しても良いでしょう。


その3 追い討ち

中盤戦のやり取りで相手にお邪魔が何個か降ったタイミングで、すかさずイバラを撃つと強力です。お邪魔が降ることでタイムロスを被った相手に1連鎖分の時間しか与えないので、だいたい食らいます。お邪魔が降ると相手は自陣の把握や盤面のリカバリーに頭を使うので、そこにイバラが来るとかなり困ります。イバラには有利な状況をさらに広げたり、あるいは勝利に繋げる役割も果たせます。ただ、相手に逆転の筋があるところにイバラで突っ込むと悲しいことになるので、やはり凝視は必要ですね。


その4 対応

イバラは2色とも連結数を5つ以上にすることで2段弱〜3段弱の威力を発揮します。相手が3連鎖などを撃ってきたとき、2ダブなどの対応手を作る必要がありますが、対応手ができなさそうなときは、大きめのイバラが打てるか考えると良いでしょう。小さい2ダブや3連鎖程度であれば、イバラで軽減あるいは対応できるでしょう。苦肉の策なのは否めないですが、直撃よりは軽減して勝ちの筋を残すのも大事な考え方だと思います。


その5 割り込み

これはレアケースなのでおまけです。別にイバラである必要もあんまないです。
具体的なシチュエーションとしては、

自分が2ダブを撃つ

相手が3連鎖で対応

相手の連鎖に被せるかたちで1ダブの3〜連鎖をぶっ放す

相手の3連鎖の一部の火力は、1ダブ(イバラ)部分で新たに送られるお邪魔の相殺に割り当てられるため、最初の2ダブを対応しきれずに3連鎖が終わったところで(2ダブの分の)お邪魔が少し降る(割り込み)

遅れて、ぶっ放された分の連鎖を食らう

みたいなことが稀にあります。まぁ記憶の片隅にでも。

3. イバラのパターン

ここまでの節ではイバラに関する解説をしました。その中で、イバラが撃てる確率は高くないと述べました。しかし、僕はイバラが好きです。撃てるならたくさんイバラを撃ちたいです。隙あらばイバラを作りにいきたいです。実戦でイバラを撃てる確率を高くするためには、どうしたら良いでしょうか。まずは自分のこの盤面からイバラが作り出せる、と理解できなければなりません。つまり、イバラの撃てる形の引き出しを増やすべきではないか、と思いました。

そこで、この節では網羅とまではいきませんが、いくつかイバラの具体例を紹介しようと思います。すでに何度か述べましたが、イバラとは1連鎖ダブルです。そのため、発火する際のぷよの置き方に着目してイバラを以下の3パターンに分けようと思います。


A. 横置き発火
B. 縦置き発火
C. ちぎり発火

※横置き発火ではちぎらない横置きで発火、ちぎり発火ではちぎる横置きで発火する形を紹介します。また、ここで紹介する例が実践的かどうかは人によると思うので、ご了承ください。


A. 横置き発火
 
横に隣りあった3連結同士を利用したイバラ。多分見つけやすい。
※盤面下側をお邪魔で埋めているのは、イバラは土台の上で撃つケースが大半なため。お邪魔部分は、適宜なんらかの土台が組まれていると読み替えてもらいたい。
 
3連結が隣りあう形のもう1例
 
3連結同士が2マス離れているパターン。この2マスにハチイチをはめこんで発火!
 
3連結同士が2マス離れているパターンのもう1例
 
青の単発の発火点と、黄色の単発の発火点が隣りあっている形。

B. 縦置き発火
 
縦に隣りあった3連結同士を利用するイバラ。これも見つけやすい。
 
左側の3連結と右側の3連結を縦置き発火で同時に消す。
 
上と同じく、左右の3連結を縦置きで同時に消すもう1例。
 
2マスの溝にハチイチをはめるパターン。これは見えやすいか。
 
2マスの溝にはめるパターンのもう1例。
 
さらにもう1例。縦3が複数見えると、このパターンが狙えそうだ。

C. ちぎり発火
 
単発の発火点が斜めに並んだケース。発火するにはちぎるしかない。
 
単発の発火点が高低差をもって並んだ場合も同様、ちぎって発火する形となる。
 
これは上で紹介した縦置き発火の1例。この後に続く2つの例でこれと似た形を紹介する。
 
上より高低差がある場合。
 
逆に高低差がない場合。
 
階段積みのような形の裏からイバラ
 
第2折からイバラ

ちぎり発火する形はパターン数が多いので、まだまだあると思います。ちぎることによるタイムロスで、発火は遅れるかもしれませんが、その分相手からはイバラが見えづらい形になるので、これはこれで意表をつけると思います。

4. イバラのコツ

上ではイバラのパターンをいろいろと紹介しました。本節では、自分なりの実戦でイバラを撃つコツについて語ろうと思います。何度か書きましたが、イバラはハチイチを引かないと発火できません。なので、どれだけ意識してもそこまで高い頻度でイバラを撃つことはできません。そんな中で、いかにイバラを撃つ確率を上げるかについて書いていきます。

まずはイバラを待つのを控えましょう。
 
土台完成後の盤面。左から順に現在手、ネクスト、ネクネク。赤緑でイバラが撃てそうな形だが、肝心のハチイチは見えてこない。
 
とりあえずイバラの発火点は保持して、ツモを捌くとハチイチ発見!
 
適当にツモを捌いて、イバラを発火!
 
あっ…と気づいた時にはもう遅い。イバラを撃つ道とはいばら道なのであった…(激寒)。

上は極端な例でしたが、イバラを保持してツモを捌くというのは、そこそこ難易度の高い行為です。イバラでは2色のぷよが消えるので、慣れてないと残しの形が見えづらかったり、ハチイチ待ちで発火点開けていると相手から見てもイバラがバレバレで、イバラの効力もやや下がります。もちろんイバラを無理なく保持できる形ならやる価値はありますが、イバラを保持することで形が苦しくなるケースが多いです。イバラ保持はやっても良いが、リスクが付き纏うことは認識しておきましょう。イバラだけがぷよぷよの勝ち筋じゃないので、イバラを手放すのも大事な判断です。

イバラのコツと言いながら、イバラは待たない方が良いという話をしました。ではイバラを待たないのならば、どうやってイバラを撃てば良いでしょうか。


イバラは待つのではなく見つける意識を持ちましょう。

対戦でぷよを次々と積んでいく中で、「今ハチイチでここからイバラが撃てるな」とか「ここからイバラが撃てる形作れそう」というふうに、自分のフィールドでイバラの起点になりそうな箇所を見つけられるようにしましょう。実際にイバラが撃てる状況は多くはないですが、イバラの起点になれる場所は、実戦で結構見かけると思います。イバラを見つけるポイントは3連結のペアを見つけることと、盤面のぷよの連結を多くしてあげることです。

3連結が2つとハチイチがあれば、4-4のイバラを撃つことができます(3連結同士が離れていると撃てませんが)。盤面の3連結2つが、前節で紹介したイバラが撃てる形になっていませんか?盤面に3連結が3つあれば3通りのイバラが、3連結が4つあれば6通りのイバラが撃てるかもしれません。意外とイバラが撃てる形を見逃してることは結構あると思います。自陣を見て、イバラが撃てそう、という認識をもつと実戦でイバラを撃てる頻度が上がります。

もう1つのポイントですが、盤面のぷよの連結を多くしてあげること、これは要するに3連結を多くしましょうといいことです。3連結が増えれば3連結2つのペアの組み合わせ数が増えるので、イバラの起点が見つけやすいと思います。

しかし、3連結2つのペア+ハチイチでは4-4のイバラしか撃つことができません。ぷよぷよの点数計算の仕様上、ぷよは4個で消すよりも5個で消した方が強力なことは1節目で説明しました。そこで、イバラを強く撃つためには…


ネクネクをしっかり見ましょう。

これがイバラを撃つうえで、一番重要なことだと思っています。イバラに関わらず、土台を組んだり、飽和を出すためにも大事なことですが、ネクネクまで見ることはイバラを見つけるため、イバラを強く撃つためにとても重要なことです。ぷよぷよをするうえで基本的なことではありますが、ぷよすぽのゲームスピードでは、これが十分にできてない人は結構いると思います(自分も自信を持ってできるとは言えません)。

具体例
 
土台を組んだあとの形。左から順に現在手、ネクスト、ネクネク。赤と青の3連結が見えるので、赤青が来ていればイバラが撃てますが、今回は来ていません。
 
盤面に黄色の3連結はありませんでしたが、現在手とネクストで黄色の3連結を作れば、ネクネクの黄青でイバラが撃てます。ネクネクを見て数瞬の間にイバラに気付けると撃てます。
 
緑黄を置いたらネクネクが黄青だった場合。さっきの考え的には、3縦4縦でイバラを撃とうと思いましたが…。
 
1つ目の黄青はイバラの連結を増やすために使い、2つ目の黄青でイバラを撃ったほうが威力が高そうです。実戦だと、一瞬〜数瞬は手を止めることになるでしょうが、イバラはできるだけ強く撃ちたいので、これは気づきたいですね。

以上ネクネクを見てイバラを撃つ例になりました。現在手、ネクスト、ネクネクに含まれる色が2色だけの場合は、イバラが狙えるかもしれません。
 
土台を組んだあとの形。ネクネクまでに含まれている色は青黄の2色。
 
青黄でイバラが撃てました。
 
同じ形だが、ネクネクまでに含まれている色が赤緑の場合。
 
赤緑でイバラが撃てました。

すでに見せましたが、ネクネクまで見ることで、イバラをより強く撃つ例をもう1つ。
 
盤面に黄色と緑の3連結が見えており、現在手はハチイチの黄緑。
 
4-4イバラはそこまで強くないので、ネクストで緑の連結を1つ増やしてからネクネクで撃ちました。緑の連結は黄緑ではなく、赤緑で増やさないと2連鎖目が発生することに注意。

いろんなイバラの例をあげました。イバラは撃てる形を作ってからハチイチを待つのではなく、盤面のぷよ(+現在手+ネクスト)+ネクネクでイバラが撃てるかどうかを考え、見つけていくことが大切だと思います。これが、イバラ待つのではなく見つけていく意識です。

余談として、1連鎖の連結の増やし方について軽く書きます。イバラだけではなく、単発を大きく撃つのにも通じる考え方です。理屈として、盤面に存在するぷよの連結数は最大で3連結です。4つ以上くっつくと消えてしまうためです。そのため、5連結以上でぷよを消すためには、連結したぷよを1マス離して置く必要があります。
 
3連結が1マス離れて置いてある形の例。赤も緑も、お邪魔が置いてあるマス1マス離して置いてある。
 
ネクネクまでに含まれている色が2色なのでイバラが撃てそう。
 
離し置きを活かして多連結のイバラが撃てる。

以上が僕なりのイバラを強く撃つコツになります。

5. 結論

イバラは無条件に強い、と某プロが過去に発言していたほど(今はどういう考えになっているは知りませんが)、イバラは強力な攻撃手です。僕はこの連鎖が好きなので、自分が連戦などで培ってきたイバラの技術のアレコレをこの記事にまとめてみました。最後に自分的に大事だと思っていることを書いて終わりにしようと思います。

イバラとは勝つための手段であって、イバラを撃つためにぷよぷよをしているのではない。

イバラを撃ったら勝てるかどうかは、自分の凝視に懸かっていることに気をつけましょう。僕も気をつけます。

以上で終わります。自分の想像を遥かに超えるボリュームの記事になってしまったので、読むのが大変かもしれません。それでも読んでくれた読者の皆様、ありがとうございます。何かしらが読者の役に立ったら幸いです。
更新日時:2020/02/27 03:26
(作成日時:2020/02/25 19:42)
コメント( 1 )
ろいやるおーさむ
ろいやるおーさむ
2020年2月25日 23時42分

絶対いいねしないからな

むなぞー
HSbJwJjhgymu7ya
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