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書籍から見る用語や戦術の歴史 その5

by
ヌリトオ
ヌリトオ
さて、本日取り上げるのは、
双葉社『ぷよぷよ通(2)必勝攻略法』
1995年2月25日第1刷発行


それでは、目についたところを適当に羅列していきましょう。

「ぷよぷよ通☆勝利への道」
「素早くぷよを落とす」
「相手より落とすのが遅いと、そのタイムラグの分だけ不利になってしまう。」
「素早く置くことが勝利への近道だ。」
「もたもたしていると、相手に連鎖を作られてしまうぞ。」

フィールドのぷよ量による有利不利というよりは、
連鎖の完成を早くするという考え方が見られる。


「連鎖基礎知識」
「連鎖の規模は大きく分けて3通り」
「小規模連鎖」
「2~3連鎖のこと。おじゃまぷよも横一列くらいしか埋まらないので、これで相手を倒すことはできない。」
「それでも牽制やとどめに使うと効果的だ。」
「中規模連鎖」
「相手の連鎖の仕掛けを潰すのに有効な4~5連鎖。」
「余分なぷよをくっつければ、相手に壊滅的な大ダメージを与えることができるぞ。」
「大規模連鎖」
「6連鎖以上が大規模連鎖だ。相手を確実に倒すことができるが、作るのが難しく、時間もかかる場合がある。」

狙いによる連鎖量の違いについて触れられている。


「連鎖形態」
「さまざまな形態がある連鎖。それぞれに特徴があるので、それを理解し有効に組もう。」

「3段積み」
「もっともお手軽で基本の形。縦に同色のぷよを積んで、頂上だけひとつずらす。その上に同色のぷよを乗せれば攻撃力がアップするぞ。」

「3・1階段」「多連結」の語はなかったが、
考え方としてはあった。


「2段積み」
「原理は3段組みと同じだ。同色のぷよを縦にずらしながら積んでいく。」

「2・2階段」の語はなく、
「3・1階段」を指して「3段組み」という言い方もあったらしい。


「挟み込み」
「縦に積み、中間のぷよを左右どちらかに挟み込むように組む。多少複雑なものの、マスターすれば強力だ。」


「カギ積み」の語はなかった。


「縦積み」
「同色のぷよを縦に積み、中間に別の色を挟んで、さらに上へと積み上げる。連鎖数は少ないが威力は絶大。」


「2ダブ」「ヘルファイア」「マルチ」という語はないが、
少ない連鎖数で大きい威力にする考え方はあった。
ただ、連鎖数が少ないことによる速度の優位には触れられていない。


「横積み」
「同色のぷよを横につなげつつ、上へ積み上げていく。小スペースで大連鎖が作れ、耐久力も高いのが最大の特徴。」


2色で高く伸ばしてはいるものの「2色のばし」といった語はなかった。
「座布団」の原型であったのかもしれない。
また、「横積み」の語は今では聞かない。


「フィーリング」
「まず2~3連鎖を組み、その上にぷよを好き勝手に積む。完成するのに時間がかからず、さらに、うまくいけば信じられないほどの超連鎖も?」

完全に感覚任せに積むのではなく、最初の2~3連鎖は意識して組んでいたらしい。


「連鎖補助」
「連鎖数を増やす手段や、仕掛けを守る方法などを紹介していくぞ。細かいテクニックだが、実戦では意外と役に立つものばかり!」

「折り返し」
「3段積みでは最高で5連鎖。それを上部に引き上げ、さらに連鎖数を増やす方法だ。」


挟み込みで高くはせず、シンプルな折り返しの図が紹介されている。


「乗せぷよ」
「連鎖の仕掛けの上にぷよを乗せておく。それがすべて消えたあとにつながるよう、ずらすのがポイントだ。」


フィールドに余分なぷよが多いので少々わかりにくい。
「雪崩」の語はないが、考え方としてはその原型であるように見える。
また、「乗せぷよ」の語は今では聞かない。


「クロス」
現→めくり
「一番最後の連鎖が、それまで消えてきた方向の逆に消えていく。」


ミスケン氏の言うところの「クロス」とは別物。
「めくり」の語はなかった。


「防御処理」
「連鎖を起こすぷよの位置を上部へ上げて、相手の攻撃から連鎖の仕掛けを守るテクニックだ。」


参考図は5段のおじゃまぷよを受けられる形ではないので、
「カウンター」ほど防御を意識したものにはなっていない。
現代ぷよで言うところの「高く構える」といったところか。
また、2段までしか受けられない図だが、多色発火にはなっている。


「攻撃力はないが、お手軽かつ素早く作れるぞ」
「ファイヤー(2連鎖)」
「簡単に作れるが、攻撃力も少ないということ。牽制や、相手のフィールドが埋まってきたときにとどめとして使っていこう。」
「BEST PATTERN」

「いつでも2連鎖は作れるようになりたい。普段から同色のぷよをつなげるクセをつけておけば、意外と楽に作れるはず。」

ベストパターンとして掲載されている図は2ダブだが、
「2ダブ」の語や、短く攻めるという意図には触れられていない。


「細工をほどこせば攻撃力も高くなる」
「アイスストーム(3連鎖)」
「肉をつけて牽制に」
「3段積みなどで連鎖を作った場合、その上にも3段積み上げておくことで、送り込むおじゃまぷよの数を増やすことができる。」

「多連結」の語はなく、
同時消しの「マルチ」には触れられていない。


「6連鎖を確実に作ろう」
「方法は大きく分けて2種類ある。ひとつは上で紹介した、クロスを使って仕掛けの作り始めに1連鎖増やしておく方法。」

「もうひとつは乗せを使った、あとから1連鎖増やす方法だ。」

「クロスと乗せ、このふたつをぷよの配色に合わせて使い分けよう。」

階段積みから6連鎖目へののばしとして、
「折り返し」ではなく、今でいう「連鎖尾」でののばしが紹介されていた。


「連鎖のまとめ」
「このゲームは相殺がルールに加わってから、戦う時間が長くなった。それだけ緻密な戦術が必要ということで、連鎖を仕掛けるタイミングや、その大きさなどが重要になっている。」
「大きな連鎖を作ろうとすれば小規模連鎖に止められる。小規模連鎖で攻めても、大規模連鎖でかき消される……。連鎖の腕だけでなく精神も鍛えよう。」

「相殺」が加わったことによる戦術の変化、連鎖量による駆け引きについて簡単に触れられている。


「おじゃまぷよの法則」
「おじゃまぷよの降る法則を解説。連鎖がどれだけ大事なことかわかるぞ。」
「おじゃまぷよの計算方法」
「●スコア=(A+B)×(C+D+E)」
「●おじゃまぷよ数=スコア÷F」
「A・消えたぷよ数×10」
「B・消えたおじゃまぷよ数×得点」
「C・連鎖倍率」
「D・同時消し色数ボーナス」
「E・同時消しぷよ数ボーナス」
「F・おじゃまぷよ必要点」
「そのほか・全消しボーナス」

おじゃまぷよ算の詳細が公開されていた。


「うまく起爆させることができずに単発で消してしまうことが多いのだ。」

「発火」を指して「起爆」という語が使われていた。
また、「単発」の語はあった。


「彼の行動パターンは、まず2~3連鎖の土台を組み、その上へぷよを積み上げ単発で消す。」

組み上がった序盤の連鎖を指して「土台」という語が使われていた。


「ぷよの配色が悪かったら小規模の連鎖を惜しみなく発動させるといい。」

連鎖の「発火」を指して「発動」という語が使われていた。


「うろこさかなびと」

セリリの名は載っていない。
尚、フィールドのキャラ名の欄は「MERM」
マーメイド(mermeid)か。


「相手が連鎖を起爆させるまえに、中規模連鎖で阻止だ」

相手の連鎖を邪魔する「潰し」の考え方はあったが、
その速度には触れられておらず、中規模連鎖が薦められていた。


「連鎖の仕掛けを作っている」

連鎖の形を指して「仕掛け」という語が使われていた。


「ここは手短に2連鎖あたりで相手の仕掛けを潰しておいて、スキがあったら中か大規模連鎖を組み上げていくのが賢明だ。」

短い攻めで「潰し」をするという考え方はあったが、
追い撃ちでは中規模以上の連鎖が薦められていた。


「単発消しのおじゃまぷよが落ちてくるときに多少の時間がかかるので、そのときに次のぷよを設置する場所を考えておくといいだろう。」

おじゃまぷよの落下時間を思考に使うという考え方があった。


シンプルな折り返しの図はあったが、そこから更に連鎖を横にのばすところまでは解説されていなかった。
また、この時点で「乗せ」や「クロス」といった形で、
雪崩や連鎖尾に類するのばしが既にあったのは興味深い。
作成日時:2025/11/15 23:10
カテゴリ
初心者向け
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