『初心者にぷよぷよを教えよう!』という機運を感じたので筆を執りました。
福島ゲーミングDAYに参加し、ますますその気持ちが強くなったのでこちらを先に書き上げました。
タイトルにあるようにこの記事は『教え方を考える』がコンセプトになります。
もうぶっちゃけぷよぷよあんまり関係ない部分が多いので興味が無い人はスルー推奨です。
目次
- ADDIEモデルとは
- なぜモデルを使うのか
- ADDIEモデルの使い方
- 適用例
- おわりに
1.ADDIEモデルとは
ADDIEモデルは『インストラクショナルデザイン(教育設計)』の中で最も一般的な手法のひとつです。
社会人の方なら『PDCAサイクル』というものを聞いたことがあるかもしれませんが、
そういうような『サイクルを回して効果的な結果を得る方法』と考えてください。
ADDIEモデルはそれぞれ各フェーズの頭文字が由来となっています。
- Analysis(分析)
- Design(設計)
- Development(開発)
- Inplementation(実施)
- Evaluation(評価)
なお、私のハンドルネームと被っているのは偶然です。
2.なぜモデルを使うのか
効果的にぷよぷよを学んでもらうためです。
もしくは効果的にぷよぷよを教えられるようにです。
学ぶも何も、楽しくやっていれば自然と上達するのがゲームだとも考えられます。
しかしながら、『もっとぷよぷよを強くなりたいから教わりたい!』という初級者はいると思いますし、
『中級以上に速攻で虐殺される初心者を助けたい!』という中上級者もいるんじゃないか、と思います。
そんな時に教える側が、
過去の実績から教え方を工夫したり
何をどうやって教えるか
ということについてきちんと考えるためには、手順やサイクルを決めておかないと
『アレをやったが効果が出ない』『こちらを先にさせようか?』などと迷子になりがちです。
教わる側も
相手はこういう意図で教えてくれている
自分がこの技術をできるようになるべき理由
などを感じて、教わることができるので
『効果を体感できない』『意味が無い』というネガティブ思考を抑制できると思います。
また、『サイクルを回す』という特性から
上手くできたら次のステップ
ダメだった場合はアプローチを変える
ということを念頭に置いて取り組めます。
『強くなれないからやーめた』が一番の障害ですから・・・。
3.ADDIEモデルの使い方
それぞれ各フェーズで何をするべきか解説します。
一つひとつ解説すると長くなりそうなので最後にまとめて例を出しておきます。
■Analysis(分析)
教わる側のマインドはどのようなものか?(ニーズ)
何をどのように伝えるのか?(方法)
何ができるようになれば成功と言えるか?(目標設定)
というような情報や状況を精査し今後の方針を決定します。
■Design(設計)
Analysis(分析)で決まった目標を達成するために、
どのようなことを説明するか?
どのようなことをしてもらう必要があるか?
実施時間はどうするか?
などの実際にやることを決めていきます。
■Development(開発)
Design(設計)で決めたことが実行できるような教材を作成します。
ぷよぷよでは教材といったものは基本的に必要ないと思いますが、
いくつか思いつく例を挙げると
どういう順番で説明を行うかストーリーを作成
土台の作り方を教えるためにお手本となる動画を作る
などでしょうか。
■Implementation(実施)
分析・設計・開発が終わったら、いよいよそれらを使ってレクチャーを開始していきます。
本番前にリハーサルを行い、計画通りに進行できるかどうか確認すると良いでしょう。
実施の時には設計・開発で作成した時間の割り振りや重要な点を伝える時の振舞いなどを意識して
レクチャー開催の目的が果たされるように熱意を持って伝えるようにしましょう。
■Evaluation(評価)
レクチャーを通じて受講者が受講の目的を達成できたかどうかを確認します。
公式チャレンジで最高記録を○○点更新する。
強化CPUに挑戦して勝つ。
レートに潜って強くなれたか確認する。
目標を達成できた場合はより効率的にレクチャーするにはどうすれば良いか。
達成できなかった場合はどこを改善すれば良いかについて
次のサイクルでAnalysis(分析)を行うこととなります。
4.(私が考えた)適用例
■前提
小学生のA君にぷよぷよを教えることになりました。
A君はBプロに憧れて大連鎖を打てるようになりたいと思っています。
A君は5連鎖までしか組めないのでせめて10連鎖は組みたいと言っています。
今回使える時間は1時間と決まっています。
■Analysis(分析)
勝敗に関わらず10連鎖を組めることを目的としているので
・10連鎖を安定して組めるようになる
・今までより高速で組めるようになる
・対人戦で大きな連鎖を打てるようになる
というプランにしようと思う。
■Design(設計)
複数の定型を同時に習得するのは難しいため1つに集中する。
今回はオーソドックスなGTR土台とする。
連鎖尾は2-2階段で考えないようにする。
チャレンジモードにて実際に組みながらレクチャーしていく。
■Development(開発)
~5:00 現在どれくらい連鎖を組めるかチャレンジモードで確認
~10:00 今回使うGTRの形でお手本を見せる
~40:00 チャレンジモードでポーズ画面を使いながら置き場所をレクチャーする
⇒ポーズ画面ではぷよが非表示となるのでカラー磁石とホワイトボードなどを使って説明。
~50:00 可能なら速度を上げて積めるか挑戦してみる。
ただし、安定して組めていないようなら安定させることをまずは目指す。
~60:00 チャレンジモードにて、何連鎖できるか挑戦する。
今後どのように練習すれば良いか伝える。
■Implementation(実施)
上記の実践
■Evaluation(評価)
A君は一生懸命取り組んでくれた
最終的に10連鎖を何度か組めるようになったのでA君は満足していた。
速度の向上については理由を伝えるのみになったが、
練習を続ける目標として認識してくれたみたいだ。
1時間ずっとプレイしていると疲れてくるので、途中で数分の休憩を挟むのが良いと感じた。
5.おわりに
ADDIEモデルについては以上です。
今後ぷよのレクチャー予定がある人、
レクチャーされたいと思っている人は頭の片隅に入れておくと
幸せになれるかもしれないので覚えて置いてくださいね!
また、そんな記事を書き上げた私が参加するかもしれない
宇都宮ぷよ対戦会 が
2019/07/06 に行われます。
来ていただければ初級者の方へのレッスンなども行いますので、
奮ってご参加いただければと思います。よろしくお願いいたします。
(まさかの宣伝オチ)
自分も色々教わる立場ですがやはりWhyが無いからふわっとして「あー、結局プロの真似してりゃいいんかなー」って思ってしまう時はありますのですごく参考になりました!!
参考になったなら良かったです!
まいとんさんはネガティブっぽいこと言いながらも上野BPTに行ったり記事を上げたりで
割とファンなのでそのうち一緒にぷよができたらなと楽しみですー(2ダブは打ちます)