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定形か不定形か

by
もくよう
もくよう
 この記事の結論:ぷよぷよの形について議論する場合、定形、不定形に加えて新たに細分化された言葉、あるいはより狭義の言葉が必要であるのではないか。

※この記事はすでに終わったような議論を長ったらしく書いたものです。興味なければ無視してください。

 ぷよぷよの形は定形、あるいは不定形という大きく2つの分類がなされている。しかし、実際にぷよぷよについて文字を用いて説明する場合、この2つの言葉は定義が曖昧である。よくある例を取り上げてみる。



これは階段連鎖、カギ積みで、俗に定形と呼ばれる。多くのぷよらーにとってこれらは「見たことがある、あるいは組み方がわかる」形である。(以下、これを定形の定義とする。)



これはGTRという折り返しから成される複数の土台のうちの1つである。GTRが定形なのか、不定形なのかという昔からよくある議題だが、GTRという言葉自体は折り返しの名称に過ぎないため、GTRを含んだ土台群全体を「GTR」と称して片付けることが昔からの慣習になっている。これで話を進める上での不都合は大方解消されているが、実際にはGTRが定形なのか不定形なのかという問題は解決していない。

 ここで、一旦話が逸れることになるが、GTRという折り返しはGTR部分以外の連鎖の未確定領域が広いため、多様な連鎖を内包することができる。例えば、GTRはその連鎖自体の概念になっている「カギ(挟み込み)」や「階段」、「サブマリン(潜り込み)」など、それ単体で土台の名前にもなるような概念を含むことがある。以下がその例である。




実際にはそれらの概念を含んでいてもその土台の名前はGTRである。ここから一つの事実が得られる。一般的に連鎖の形に関して複数の概念を含んでいる場合、「折り返しの形の名前がそのまま土台の名前になる」ことが通例であるようだ。これは筆者の個人的な考えに過ぎないが、折り返しは他の概念に比べて「連鎖の方向を確定させる」要素が強く、すなわち他の部分の形に強い影響を与える。従って全体として大きな影響力を持つために、単に一部分の形でしかないはずの折り返しは土台という全体を表す言葉の側面においても名前を決める上でとりわけ優先されやすくなっていると考えられる。

 話を戻そう。土台はその土台を構成する形の中から一部の形の名前を持ってきて命名されることが分かった。果たして、その土台は定形なのか、不定形なのかについてであるが、筆者は「どちらでもない」を回答としたい。より正確に言えば、「定形部分と不定形部分の両方を内包している」状態である。分かりやすい例であるため引き続きGTRを取り上げさせていただくが、記事の冒頭で述べたように「見たことがある、あるいは組み方がわかる」のが定形の定義であるならば、以下のような土台はその全領域にわたって「定形」である。



しかし、実際にこの形を組んだぷよらーの頭の中には「GTR(という土台の中の一部分だけ)を組む」という思考があるはずである。初めからGTRの後ろの部分をカギにしようという思考はなく、むしろツモに合わせた結果、結果的にカギになったというほうが正しいだろう。ここで、不定形という言葉が曖昧であることが分かる。なぜか。答えは、不定形が「単に自分の知らない形になった」状態と「初めから狙っていたわけではなかったが結果的に自分の知っている形になった」状態の両方を含んでいる言葉になっているからに他ならない。ここで、以下のような形を用いて分かりやすく視覚化しよう。



これらの土台は両方ともだぁ積みと呼ばれる土台であるが、両者の違いは「初めから狙っていた形」かどうかである。前者の場合、組む人によってあらかじめ想定された形であるので、定まった形、つまり定形と言える。ところが後者の場合、定まった形ではないため、定形と呼ぶのは不適切である。(たくさんの試合をする中で一度以上経験したことのある形であっても、今回は定形とは呼ばず議論の外に置くこととする。)(これとは別に「大衆に知られている形であること」が定形の定義とされ、それに該当しないいわゆる「私的定形」と呼ばれるものがあるが、今回は言及しない。)後者の土台は、土台の中に「すでに名前のついた、定まった形の部分」と「名前のない、定まった形ではない部分」の両方を含む場合が存在している。これでは定形と言ったらよいのか、不定形と言ったらよいのか分からない。そこで、この状態を「定形」、「不定形」の言葉の範囲から外して新たな言葉を定義したい。筆者の考えとしては、「部分定形」(コメントください)などが好ましいと思うがどうだろうか。(土台の名前についてはある程度「キャッチーさ」も重視されると思うが、定形不定形のような概念系の言葉は多少堅めの言葉でも許されると思う。だがあまり堅すぎるような言葉も避けたい。)しかし、この手の話題は広く浸透しないまま一部のマニア的な範疇にとどまってしまうことが多い。ただ、自分1人ではどうにもならない現状なのがもどかしい。

 結論として、「一部の形の名称+他の部分」、すなわち「定形の部分と不定形の部分を同時に内包すること」によって構成される土台群を指す言葉が新たに必要になっている現状を示した。特にこの記事では、この状態を「定形」、「不定形」に加えて新たに「部分定形」とすることを提唱した。

何かあればコメントください。




 
更新日時:2023/03/05 20:11
(作成日時:2023/03/05 19:58)
コメント( 1 )
いりみど
いりみど
2023年3月10日 9時6分

全くの私見ですが。
弥生時代が、弥生の形にもGTRなどにもなりうる一つの手順、であるように、土台というのは形ではなく手順のまとまりではないかと思ってます。
なので、ひとつの土台手順で安定して組んでいく手法は全て定型である、というのが自分の感覚です。
ならば不定形というのは確立した土台手順を使わない組み方、となるかと思います。
とはいえ、不定形を組むとされるプレイヤーも、非常に多くの(私的定型も含む)土台手順を、ある程度の法則によって使い分けていることが多く、それはやはり定型になるのかもしれません。
真の不定形はCPUサタンみたいなやつです、手順というものがなく、その場の回答を毎回アルゴリズムで出していく組み方です。そこまでいくと定型とは本質的に違う感じですが、人間にできるやり方かはわかりません

定型手順に現れる定型ぽくない形は、それが手順に組み込まれて出現したものなら定型、アドリブで作ったその場限りの形なら不定形と考えます
なので、だぁ積みがちょっと崩れた形などは、それが手順の定番ならだぁ積み定型、そうでないなら、だぁ積み部分定型と呼んでも良いように思います。(あるいはだぁ積み派生不定形、だぁ積みアレンジ、だぁ積みアドリブ、など)

もくよう
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