前回 Switch用のアケコンをつくるよ! 準備と基板のっとり編
のつづきです。
どこにでもあるような電子工作用ケースを用意しました。

まずはM3ビスをつかって前回作業した基板に取り付けボスをとりつけて・・・

ケースの天板に両面テープでぺたり。
内寸幅178mmのケースで、基板の横にギリギリ24mmボタンがふたつ並びます。

前回基板に半田付けしたリード線にはファストン端子を取り付けます。リード線にあらかじめ熱収縮チューブを通しておいて、端子を電工ペンチでカシメてからチューブをかぶせて収縮させます。
電工ペンチわざわざ買うのめんどい!ってひとはボタンに直接半田付けしちゃってもいいと思います。ケースも薄くできますし・・・。

アース線はこんなかんじ。ひとつの端子に2本線をつなげます。

とりつけるボタンが4つなので端子も並列で4つつなげます。
さいごにボタンとレバーを取り付ける穴を開けます。
レバーとボタンの位置関係ですが、実はこれはアーケード筐体によって微妙に異なっています。
さいきんの市販のアケコンはほとんどがビュウリックスかノワールというアーケード筐体を再現した配置です。
ゲームセンターのぷよ通はブラストシティやアストロシティといった筐体で動いていますので、今回はいわゆるブラスト配置で穴を開けることにします。
ちなみにブラスト配置のアケコンはたぶんもうぜんぶ廃盤です。
このサイトに各配置の図面が乗っています。8番目の This is a precise diagram of the Sega layout used in Astro City, Blast City って書いてあるやつですね。その下の仲良し台2P用?はレバーが4mm遠いですね。まさか左右でレバーとの距離がちがうとは思いませんでした。

ご丁寧にDPIまで乗っけてくれてますので、実寸になるように印刷して穴を開ける位置をマジックで書き込みます。

レバーとスタートボタン・セレクトボタンは24mm、左右回転ボタンは30mmのホールソーを使って穴を開けます。
ホールソーを電動ドリルにセットして、ゆっくり押し付けながらくりぬきます。
配線を痛めないよう、穴あけ加工時には基板は取り外しました。

レバー用の穴はホールソーを使う前にふつうのドリルを使って、2つ前の画像でマジックで印をつけた位置に穴をあけます。
その穴とケースが垂直になるように、ケースの裏面にマジックで線を書き込みます。こうしておくとレバーを固定するネジ用の穴あけがラクチンです。

レバーはM5のボルトとナットで固定します。ガシガシ動かすものですからワッシャーはかならず噛ませます。ネジ止めも1滴。
ついでにレバー裏の透明なガイドチップ部品を取り外して、可動方向が4方向になるように変えておきます。
Cリングを外してレバーをバラして、バネを5mmくらいカットして柔らかくしたのと支点のところにはシリコングリスを塗りました(三和レバー メンテナンスとかでググってください)。

ボタンを穴に差し込んで、配線を接続したら完成です!
ボタンはふたつ端子がありますので、4分岐させたアース線とそれぞれ割り当てたいボタンに対応した線を差し込みます。
ファストン端子なので押し込むだけです。ラクチン。ハーネスはそのままレバーに取り付けられます。

あ、コードを引っ張り出す穴は4mmx8mmくらいでした。4mmドリルで穴を開けてからプラノコとカッターで整形。
見た目微妙にずれてますがまぁいいでしょう。
横着なひとは半田こてで溶かしちゃってもいいかもしれません。

じつはふたつ作っていました。ひとつは友達のおうちにお嫁にいきます。
自作なのでボタンとレバーボールの色は自由に選べますが、今回は行きつけのゲームセンターの新宿カーニバルのAC筐体とおなじ色にしてみました。
実家のような安心感!

ケースの裏面には付属のゴム足をつけました。膝置きでつかうことになりそうなのであんまり出番はないかも。
プラスチックケースでとっても軽いので、机に置きたい場合にはオモリを仕込むといいかもしれません。中身すっからかんだし。
■あとなんかどうでもいいはなし
はい。前回からしばらく間が開いてしまいましたが、なんとかVCA発売前に完成させることができました。
とんでもなく不器用じゃなかったらだれでもつくれるレベルだと思いますので、よろしかったらぜひ作ってみてください。
総費用。2台で2万円をほんのすこし超えてしまいました。三和パーツとポッ拳コントローラがたかすぎる!
それでもリアルアーケードプロを買うよりは安く済みました。まぁまぁってところでしょう。
作業時間。1台あたり3時間かかってないんじゃないでしょうか。材料と工具があれば週末にさくっと作れますね。
ホールソー。日本で買うのの1/4くらいのお値段だったので中国から仕入れましたが、税関を通過するのに3週間もかかりました。
届かないんじゃないかとおもいましたよ。結果的に安く済んだからよかったのですが、時間かかりすぎ!