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ぷよぷよの強さを分類して上達方法を考えてみました

by
nona
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※この記事は筆者の独断と偏見によるものです。
※筆者のレートはswitchぷよぷよeSportsで3200程度です。

この記事は、かなり真剣にぷよぷよが上手くなりたいけど何をしたら良いのか分からないという主にC~B級レベルの方向けの記事です。
効率よく上達するために筆者がここ3年くらい考えていたことを詰め込んだつもりなので、お読みいただけると嬉しいです。

この記事では、ぷよぷよの強さを以下の3つの大分類と7つの小分類で定義しています。

1.連鎖力
1-1.連鎖技術
1-2.構築速度
2.判断力
2-1.凝視精度
2-2.判断精度
2-3.反応
3.精神力
3-1.自信
3-2.大局観

まずはそれぞれについて説明していき、次に具体的な上達方法について解説します。


○強さの分類について
1.連鎖力
本線・中盤の構築において、どんなツモに対しても柔軟に、効率よく、素早く積む技術です。
1-1.連鎖技術
幅広いツモに対して柔軟に効率よく連鎖を組む技術です。一手の質とも言えます。
より細かく分けると
・受けの広さ
・対応手の広さ
・本線効率
・ちぎりの少なさ
・伸ばし
・セカンド
などがありますが、何を重視するかによってトレードオフになる部分もあります。

このあたりで伸び悩んでいる場合、インプットが足りていないか効率の良い練習ができていないかのどちらかです。
連鎖技術を伸ばそうと思ったらまず形を知っていること、次に知っているだけではなく組めるようにしていくことが大切です。
具体的な上達方法については後ほど説明します(以下他の小分類でも同様)。

1-2.構築速度
文字通り積むスピードであり、ぷよを置く場所を決めるスピードともいえます。
短期的にやり込むことで伸びやすく、強さにも直結しやすいです。
同格レベルに対してスピードで負けていると感じる場合、やり込みが足りていないことが多いです。

2.判断力
相手の行動や置き方に応じて適切な置き方を考え、行動するスキルです。
2-1.凝視精度
一瞬の凝視で得られる情報量と正確さです。
凝視精度には連鎖技術が大きく関わっています。
自分が知らない形は凝視しても当然理解できず、逆に自分が使いこなせる形なら凝視した際に先の展開まで予測できるようになります。

2-2.判断精度
相手の行動や置き方に対する状況判断の正確さです。
ざっくりいうと、例えば相手の2ダブに対して自分のフィールドを見たときに3ダブで返すのか、5連で返すのか、あるいは本線で返すのか、といったところです。

知識と経験がものをいう部分です。
自分の経験を信じることも大切ですが、一方で自分の構築速度や連鎖技術(とくに効率)が上がると判断の正解も変わってくるということも意識する必要があります。
例えばC級レベルの伸ばしスキルを持った人と最上位レベルの伸ばしスキルを持った人では使いすぎの基準は当然変わるでしょう。

自分自身の対戦の振り返りと動画等によるインプットのバランスが大切です。

2-3.反応
相手の動きに対して、自分の動き方を変える技術およびそのスピードです。
催促に対する対応は当然のことながら、0連鎖催促という言葉があるように、相手の置き方一つ一つに対する反応も含みます。
挙げた中で最も高いレベルの話であり、C~B級でも大切ですが、どちらかというとA級以上を目指すにあたってとても大切になる部分です。

究極、自分の連鎖構築を放棄して相手を見続ければ相手の置き方に対する反応は高まりますが、当然それでは勝てません。
反応を良くするためには
①自分の連鎖中
②自分のぷよの置き方を決めてからぷよが接地するまでの時間
といった隙間の時間をうまく使って凝視頻度を高める必要があります。

①についてはC~B級レベルから意識していきたいところです。1連鎖や2連鎖などの細かい連鎖を打つ時間も余裕があれば凝視に充てられると良いです。
②をうまく使うためには、構築速度を高める必要があります。
つまり、最速で積む>限られた時間の中できちんと考えて一手の質を高める>それでも余った時間を凝視に充てる、という優先度が理想だと考えています。
そう言った意味でも上級者向けのスキルであり、まずは連鎖力を高める方針で問題ないと自分は考えています。

3.精神力
ぷよぷよの試合においてブレないハートと、必要に応じて戦い方を変える力です。
3-1.自信
自分の実力と、これまでに積み重ねてきたことの正しさを信じる力です。
大会などの緊張感のある場面や短期決戦においては特に大切になります。
これを高めるためには練習を重ねたり、結果を残していくしかありません。

3-2.大局観
主に連戦において相手の反応や自分の調子などを鑑みて試合中に戦い方を修正する、あるいは継続する力です。短期的な分析力とも言えます。
短期的な結果に左右されすぎるのもよくないですが、何も考えずに惰性でやるよりは良いと思います。バランスが大切です。
これを高めるためには普段から自分の連戦の見返しをすることが大事です。

○強さの比率について
この記事は全編にわたって主観で書かれていますが、これについては特に僕の主観が多く含まれます。あくまで参考程度にお願いします。
またレベル帯によってもどのスキルで差がつくかは変わりますが、ここではC~B級を想定します。
1.連鎖力   75%
2.判断力   20%
3.精神力   5%
調子によるブレ   -15%〜+15%

また、連鎖技術と構築速度については、構築速度をいくら高めても連鎖技術によって頭打ちになるという性質があります。
つまり、いくら置き場所をスムーズに決定できても、技術の有無によって思いつける置き方には差があるということです。
同様に、判断精度には凝視精度が前提となっています。

○上達方法について
これまでに挙げた項目を向上させていくために、僕が実践した範囲で以下のような練習方法があります。

1.動画や記事等による連鎖形のインプット
2.動画や記事等による判断基準のインプット
3.とこぷよシミュレータ
4.実戦のスピードでのとこぷよor10万TA
5.対戦
6.自分の対戦の振り返り

それぞれの練習方法について、またどの項目の上達につながるかについて解説していきます。

1.動画や記事等による連鎖形のインプット
とにかく知っている形や置き方を増やす練習です。
動画についてはなんとなく見るだけでも知らない形に出会うことができて発見があるかもしれませんが、例えば
・上級者の中盤の形から対応手のパターンを探してみる
・自分ならどう置くかを考えながら見てみる
のような視点で見てみることで、中盤の置き方の発見や、手順の改善も期待できます。
また、新しい形や手順を勉強する際には、その形の派生形(同じパーツや似たパーツを使っている形)を一緒に勉強すると、効率が良いです。
なぜならぷよぷよというゲームではツモパターンが無数にあるので、とこぷよで"この形を狙うようにしよう"と意識して練習していても例えば50試合に1回しかぴったりなツモがこないかもしれません。
それでは記憶への定着効率が悪いため、似たパターンは一緒に覚えて、できるだけ応用が利く練習を心がけましょう。
動画や記事で情報が足りない場合は、シミュレータで似た形を考察してみるのもお勧めです。

上達が期待される項目
・1-1.連鎖技術
・2-1.凝視精度

2.動画や記事等による判断基準のインプット
上級者等の対戦動画や解説動画から判断基準を学ぶ練習です。
例えば催促に対してはひと回り大きい対応で返すのが良いという定石は皆さんご存知かと思いますが、状況に応じた言語化が難しいバランス感覚もあるので、
そのあたりをしっかり吸収していきましょう。

上達が期待される項目
・2-2.判断精度

3.とこぷよシミュレータ
知っている形を組める形にするための練習であり、連鎖技術を高める上で僕が最も大切だと考えている練習です。
普通のとこぷよモードではなく、一手一手止めて考えられるシミュレータなどでじっくり考えて連鎖を組むことをお勧めします。
その際は、
①できる限り本線の効率を高める(無駄なぷよが発生しないように置く)
②できる限り隙を減らす(攻められた場合にどこから対応すれば良いかを考える)
の2点を意識してください。それぞれ注意すべき点を挙げます。

①できる限り本線の効率を高める(無駄なぷよが発生しないように置く)
どうしても無駄なぷよが出てきてしまう場合には、
・気付いていないもっと良い置き方がある
・無駄だと思っているぷよにも気付いていない回収方法がある
・どこかで受けが狭くなる手を置いている
といった可能性が考えられるので、巻き戻しも駆使してじっくり考えて正解を探してみてください。

また、途中で単発や2ダブによる整地を挟んで良いかについては、正直なところ一概にどちらが良いというのは難しいです。
実戦において、本線にしても良いし催促として使っても良いのと、催促として使うしかないのとでは、前者の方が選択肢が広く強いのは明白です。
とはいえ、ツモが偏っていてなおかつ相手に有効な対応手がない場面など、上級者でも状況を見て狙うこともあります。
とこぷよにおいては整地しても良いですが、整地せずに組み進める方法がなかったか巻き戻して考えてみるのが良いかもしれません。

②できる限り隙を減らす(攻められた場合にどこから対応すれば良いかを考える)
中盤戦は先ほど挙げた整地やマルチ戦術のような特別な場合を除き、相手が動くのに合わせて動くのが強いです。
そのため、本線を組みつつ、必要に応じてそれを崩して対応するというのが基本的な考え方になります。
例えば、今2ダブを打たれたとして5~6手で対応できるかどうか自問自答してみるなど、攻められた際の対応手の作り方は常に考えて練習しましょう。

また、終盤の飽和に向かう局面ではどうしても隙が発生しやすくなります。
その際、とこぷよでは割り切って隙を作って伸ばしても良いと思いますが、実戦では整地や催促を挟んで様子を見ながら隙が発生しないタイミングで伸ばすと言った工夫が必要になります。
その辺りの感覚は動画や実戦で勉強していくと良いと思います。

上達が期待される項目
・1-1.連鎖技術

4.実戦のスピードでのとこぷよor10万TA
シミュレータで覚えた手順を定着させる練習であり、短期的な実力を高める上で
効率が良い方法です。
先ほど少し書いたように、ぷよぷよというゲームは無数のツモパターンがあるため、シミュレータで組めても(正解を知っていても)定着に時間がかかります。
定着のためには毎日15分〜30分など少しずつ触ることも大切である一方、あくまでも僕の考えなのですが、1日にある程度まとまった時間を使うことが大切だと思っています。これは同じ/似たパターンを短期間で繰り返し経験するためです。
僕の経験では、1日4〜5時間程度まではやり込めばやり込むほど上達します。

そのため、練習の比率としてはこの練習、または5.対戦を最も多くするのが良いと思います。
特に意識して練習している形がある場合や相手に邪魔されたくないという場合にはこの練習を、その他の場合には5.対戦と使い分けると良いかと思います。

また対戦にも言えることですが、実戦のスピードでの連鎖構築で一つ意識した方が良いことを挙げます。
それは、限られた時間で一手の質を極限まで高めるということです。
とこぷよシミュレータと実戦の違いは、実質一手一手に時間制限があることです。
そのため、実戦における連鎖構築は、最速で現在手を落下している間にネクネクを見てネクストの最も良い置き方を脳内検索する作業の繰り返しです。
なんとなく手なりで置かないよう、一手一手を大切に考えて置くことが上達への近道です。

上達が期待される項目
・1-1.構築速度
・1-2.構築速度
・2-3.反応

5.対戦
ぷよぷよの総合的な実力を高める上で当然ながら最も重要な方法です。
究極、対戦だけで必要な経験値は全て含んでいるため、きちんと伸ばしたい部分を意識して練習できる人なら対戦だけでも良いかもしれません。

何を練習したいかによって意識することは変わりますが、例えば以下のような意識が考えられます。
連鎖技術
→伸ばしやセカンドで一手一手の質を意識する
判断精度
→敗因を意識する
反応速度
→隙間の時間をできるだけ凝視に使う意識をする
大局観
→さまざまな戦い方を試してみる

上達が期待される項目
・全項目

6.自分の対戦の振り返り
自分の対戦を振り返って自分の実力を客観的に見たり、自分の弱点や長所を分析する練習です。
いろんな方の話を聞いていると全然やらないという方もいて、それはそれで良いと思います。
筆者もほとんど振り返りはしないのですが、自信を失ったときや自分の強かった時のスタイルを取り戻したいときなどは、強い人相手にうまく戦えた試合をみることが多いです。

上達が期待される項目
・2-1. 凝視精度
・2-2. 判断精度
・3-1. 自信
・3-2. 大局観

○まとめ
最後にぷよぷよが上手くなる上で大切なことを書いておきます。
それは時間と精神力です。
まず第一に時間。
結局記憶の定着の関係でぷよぷよに圧倒的な近道などはなく、
めちゃくちゃ考えてやってるけど1日30分ずつしかやっていない人となんとなくやってるけど1日4~5時間やっている人なら後者の方が成長は早いと思います。
ただ、同じ時間を割くなら伸ばすポイントを意識して練習した方が上達は間違いなく早いので、この記事に書いたようなことを参考にしてみてください。
次に精神力。
ぷよぷよというゲームは、理屈はよく分かりませんが、頭や体の調子によるものなのか、調子のブレがかなり大きいです。
その中で一番難しいのが、上達している実感を得ることです。
真面目に練習していても、いつもなら勝てる相手に負けた、いつまで経っても勝てる気がしない相手がいる、飛車リーグで成績が落ちたなどいろいろあると思います。
そういった一つ一つの結果に一喜一憂せずに、自信を持って練習を続けることがモチベーションを保つ上で非常に大切だと思います。
自信が無くなってきたら自分のうまくいった試合を見返したり、言い方は悪いですが格下と戦うことも大切です。
より高みを目指すためには同格や格上との戦いは不可欠ですので、格下〜格上までバランスよく色んな人と戦うことをお勧めします。
時間をかけて、自分を信じて練習すれば必ず強くなれます。

以上です。
文章ばかりで退屈な記事になってしまってすみません。
最後までお読みいただきありがとうございました!
更新日時:2022/11/29 19:12
(作成日時:2022/11/29 19:03)
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