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ぷよぷよ通における得点計算と『効率の良い連鎖』についての考察

by
KaKe
KaKe
こんにちは、KaKeです!
今回は、ぷよぷよ通における得点計算の仕組みの説明、およびそれに基づく『効率の良い連鎖』の考察を行いたいと思います。

※あくまで個人的な考察なので正しいとは言い切れません。参考程度でお楽しみください。




1. 得点計算
得点は、ぷよを高速落下させたり、連鎖を撃ったり、全消ししたりするときに加算されます。得点が多ければ多いほど、相手に送ることのできる火力が増加するため、対戦時の有利不利判断において非常に重要なパラメータとなります。


1.1 消去ボーナス
連鎖をすることで発生する得点・ボーナスであり、具体的に以下の式から導出されます。
S:消去ボーナス
n:連鎖数
ak:消したぷよの数
Xk:連鎖ボーナス
Yk:連結ボーナス
Zk:色数ボーナス
(ただしX= Y= Z= 0のとき、S = 40。)

これだと少し分かりづらいため、文章で表すと、消去ボーナスは、

10×消したぷよの数×(連鎖ボーナス+連結ボーナス+色数ボーナス)

を1連鎖ごとに計算して、それらをn連鎖目まで合計することで求められます。例えば5連鎖を打った時、この計算を1~5連鎖分で計5回行い、その総和がSとなります。例外として、1連鎖単色4連結の場合はS=40とされます。

次に、連鎖、連結、色数ボーナスとは一体何者なのか説明します。

(1) 連鎖ボーナスX
名前の通り、今起こっている連鎖数に対して与えられるボーナスのことです。具体的な発生ボーナスは以下のようになります。

これを見ると、2~5連鎖までは連鎖ボーナスは指数関数的に増加し、6連鎖以降は32ずつ増加することが分かります。また連鎖ボーナスは、他のボーナスと比較して1~2桁分の差があるため、火力を高くするうえで最も大事な要素であると言えます。

(2) 連結ボーナスY
これも名前の通り、連結しているぷよの個数に対して与えられるボーナスです。具体的な発生ボーナスは以下のようになります。

この表からわかる通り、基本的に連結ボーナスは連結が1つ増えるごとに1ずつ増えていきます。しかし、4連結と5連結では2、10連結と11連結では3のボーナス差があるため、より少ないぷよ量で火力を出せるという点では、5連結11連結が最も効率の良い連結数だと言えるでしょう。

逆に、11連結以降はすべて10であるため、それ以上の連結はかえって非効率になると考えられます。


(3) 色数ボーナスZ
これまた名前の通り、同時に消した色の数に対して与えられるボーナスです。具体的な発生ボーナスは以下のようになります。

これも同様に、色数の増加に伴って指数関数的に増加することが分かります。



1.2 落下ボーナス
ぷよを高速落下させることで発生するボーナスであり、1マスごと(+設置時)に1点の落下ボーナスが入ります。


1.3 全消しボーナス
フィールド上のぷよをすべて消したときに生じるボーナスであり、通ルールでは2,100点入ります。


1.4 おじゃまぷよ換算
通ルールのおじゃまぷよレートは70であるため、得点・おじゃまぷよ換算式は以下のように表されます。
P:おじゃまぷよ数
S:消去ボーナス
D:落下ボーナス+全消しボーナス

つまり、おじゃまぷよの個数は、消去、落下、全消しボーナスすべての合計得点を70で割り、小数点以下を切り捨てた値ということです。具体的には、

(今回の連鎖終了時の得点)(前回の連鎖終了時の得点)(前回おじゃまぷよとして換算されなかった余剰得点)

が同時におじゃまぷよに換算されます。つまり、換算に使われなかった余りの得点を、次の連鎖の得点に追加して換算されるということです。(説明むずい!)
例)






2. 効率の良い連鎖
次に、『効率の良い連鎖』というものを考えてみましょう。

『効率の良さ』Eと定義します。Eに関与するパラメータとして、連鎖を組むのにかかる時間t連鎖の火力(得点)Sを考えます。

『効率の良い』ということは、『短時間で高火力』だと捉えられるため、Eと各パラメータの関係を以下のように表します。
ここで、tをどのように決めるかですが、連鎖で使うぷよ数が多いほどその分時間を必要とするため、組ぷよを1手引くごとに1ずつ増えることにします。(ちぎり、キャンセル、フィールド上部の操作などによる時間の変化は考えないこととする)


2.1 連鎖の途中の『同時消し』『多連結』について
分かりやすくするために、3連鎖を考えます。使うぷよの数は一定とします(a+ a+ a= const.)。

Eの式を展開すると、


となり、1連鎖目が4連結のときの条件を考慮して変形すると、

が成り立ちます。

消えるぷよの数が何連鎖目に多いかによるEの変化を考えるとき、この式の青い部分では、各項の係数が同じ10であるため変化はありません。しかし、赤い部分では各項で変化量が大きく異なり、連鎖の途中で『同時消し』および『多連結』を挟むよりも、連鎖の最後の方で多く消える方が『効率が良く』なることが分かります。(これが連鎖ボーナスの強さ...!)



2.2 時間と火力効率の関係
自分で調べた約560個の各連鎖における、時間tと効率の良さEの関係を以下に示します

グラフから、10手くらいまでは効率差が少ないため、その間に組める『イバラ』『2ダブ2トリ』『多連結』といった短い連鎖がめちゃくちゃ強いことが分かります。

ただしそれ以上時間をかけると、シンプルな4連結連鎖の方が圧倒的に強くなるため、いかに連鎖数を稼げるかが重要になると思われます。

また、4連結連鎖のプロット付近を同じように並んでいる点は、最後の方の連鎖が5, 6連結の連鎖であり、4連結連鎖と同等の火力効率を持っていることが読み取れます。





2.3 最も効率の良い連結数・色数
連結数、色数による火力効率の変化を見ていきましょう。

連結数と色数の得点は、2.1で紹介した式の青の部分に該当するため。ぷよ1個あたりのボーナス得点Bは以下のように表せます。
よって、連結ボーナスYと色数ボーナスZはければ多いほど効率がいいことが分かります。(よくよく考えたらそりゃそうか笑)

1.1(2)で紹介したように、理論上は11連結が最強ではありますが、11連結の連鎖なんてろくな形にならないため(たぶん)、現実的には5~7連結くらいが1番効率良いと思います。逆に4連結だと1点も入らないため、同時消しにはなるべく4連結を作らないことが望ましいでしょう。

また1.1(3)より、2色は6連結、3色は9連結、4色は11連結+5連結相当のポイントが入るため、同時消しを作るときは絶対多色の方が効率良いといえます。これも逆に1色だと1点も入らないため、同色同時消しは避けたいです。



2.4 その他
『個人的に一番効率の良い連鎖』
・2連鎖クアドラプル
・5640点(5連鎖相当)
・おじゃまぷよ80個
メリット:2連鎖でちょうど致死量、短くて強くて効率も良い。
デメリット:露骨に構えざるを得ないのでバレたら終了。てか普通にバレる笑



『10万点が出る最小の連鎖』
・8連鎖ディカプル
・109800点(15連鎖相当)
・おじゃまぷよ1568個
・効率は4連結13連鎖と同じくらい





3 まとめ

・イバラは最強
・『連鎖の途中4連結→最後の方5, 6連結』は最強
・連鎖の途中(最初~中間)の同時消しor多連結は火力効率が落ちる
・4連結や同色の同時消しは火力効率が落ちる


この知識は主にスコアタなどで役に立つと思うので、覚えておいて損はないと思います!

ただ実際の対戦では、先打ち後打ち、催促、割り込みなど、火力効率とは別の要素が多く絡んでくるため、最適解を出すのが一気に難しくなります。

結論......





ぷよぷよは奥が深い!





以上です!最後までお読みいただきありがとうございます!🙇‍♂️

参考URL
https://sengiken.web.fc2.com/html/tactics/column8.html
http://clocklaboratory.s1001.xrea.com/game/puyo/puyoEX1.html
https://puyo-camp.jp/posts/166815

©SEGA
更新日時:2024/12/26 02:59
(作成日時:2024/12/25 23:54)
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