8月末に青夏杯というぷよぷよ大会を行った際に、並行してイラストコンテストを実施致しました。
詳しくはこちら→
青夏杯ぷよキャン
結果として幸運にも優秀賞を受賞したのですが、この絵を描くにあたって、私なりに気合を入れて挑みました。
今回、初めて簡易水張りしたりネットで得た知識を元に色々試してみたりしたので、備忘も兼ねて記事にまとめました。
1. お題を元に絵のイメージを決める
テーマは「青と夏」 何のひねりもないですね。
青い空と海のモチーフは被るだろうと考え、夕方の微妙な青い具合みたいなところを表現しようと考えました。
ただ、それだと画面があまり青くならない…となり、夜に移行することに。
そして、テーマが青と夏なので、夏の星座を空に浮かべようと思い、有名な夏の星座を考えます。
あれがデネブアルタイルベガ
いや、夏の大三角実際描かれてても、
ただ点が3個あるだけじゃね?となり、他にないかと思考。
冬ならな~オリオン座描けばいいんだけどな~となる青色。(カーミサマードウカードウカーコエヲキカセテー
と、一番BIGで有名なところを思い出した瞬間これだとなりました。
そう、天の川です。
こういう感じの
そこに振り返って微笑むセリリを描こうと考えました。
ちょうどぷよクエに乙姫コスのセリリがいたので、それを描こうとしたのですが、なんかどうにも織姫でないししっくりこない。
もういいや通常のセリリでいこうと思い、「星空をバックに微笑むセリリ」という構図が決定しました。
2. 下書きから線画→アナログ線画
振り返った女の子のイメージイラストを参考にしながら、iPadでがりがりと下書きして線を描いていきます。
因みに何故アナログでなくデジタルで下書きしているかというと、
①A4という大きな絵をさらっと描けないので、デジタルで描いた線をA4に引き伸ばして印刷後、それを紙に描く
②下書きの段階でもちゃもちゃする際消しゴムで描いたり消したりしていると紙がしゎしゎになるため
です。
私ばデジタルの塗りが下手で、線についてはデジタルでもアナログでもそんなに差異がないのでクリスタを使って描きます。
見返りセリリちゃん。尚初描き
この線をA4に引き伸ばして印刷し、次に水彩用紙にトレスしていきます。
大体A4に切った紙にトレス
因みにトレスする際にはトレス台を使います。
Amazonで2000円?か1500円とかで昔買ったA4サイズくらいが限度のトレス台。
3. 水張
私は水彩色鉛筆で絵を描くことが多いのですが、今回がっつり水彩絵の具を使おうと思い、簡易水張に挑戦です。
水張とは、紙を水でびちゃびちゃに濡らし、その紙をベニヤ板に水テープで貼ることを言います。
何故そんなことをするのかと言うと、紙に水を含ませて伸ばし、紙をしわしわにさせないようにするためにテープで固定するのです。
この水テープも水彩用の専用のものがあります。
ただ、「そんなに私ガチで絵を描くだろうか?」と思い、100均で適当なボードを購入し、マスキングテープで簡易水張に挑戦。
波打っている水張…南無
慣れればこの水張も簡単らしいのですが、初挑戦ですw
見事にぼこぼこになりましたw もう後には戻れないので進みます。
4. 背景
まずは外側の夜空を塗ります。
Youtubeでアナログ星空の描き方講座とかを見たりして、下から上へ濃い色になるように…と水彩絵の具で色を乗せていきます。
失敗した失敗した失敗した失敗した
紙はぼこぼこです。何か背景も思った感じになっていません。このままいって大丈夫だろうか。。。。
因みにセリリに背景の色を淡く入れているのはわざとです。溶け込む感じにするために入れています。
この時点で藍色が足りないなと判断し、100均で藍色を買ってきて、乾いてから藍色を追い塗り。
ちょっとそれっぽくなってきた…?
次に星を表現するために3つ技を使います。
①白い絵の具をスパッタリング
②ウチハクを使って青い星をキラキラさせる
③天の川部分にラメ入り絵の具を塗る
ひとまず大体背景完成
②の青い星はびっくりするほど目立ちませんでした(;O;)
まあこんな感じで一旦背景はOKということで、セリリちゃんの下塗りもしていきます。
5. 人物塗り&仕上げ
今回グリザイユ技法を利用してセリリちゃんを塗っていきます。
簡単に言えば、まず影を全体で入れた後に他の鮮やかな色を入れていく、通常とは逆の方法で色を塗る技法です。
↑の絵は既にセリリちゃんに灰色で影を入れた状態になってます。
今回の絵は夜の絵なので、普通に塗るとセリリちゃんの彩度が高すぎて背景と人間の色味がおかしくなるのです。
なので、灰色で影を入れて彩度を下げ、背景と同調させていきます。
本当は顔にも影を落とすべきですが、目立たせたい部分なので塗りません。
目は影の色が間違って入らないようにマスキング液を塗っています。
乾いた後、マスキング液を剥がし、水彩色鉛筆で淡くセリリちゃんを塗っていきます。
完成が見えてきた
その後、水彩色鉛筆を水で溶かしてグラデを作ったり色味を調えていきます。
最後に元々入れる予定だった流れ星のウチハクを貼って完成!
正直、流れ星はガチで失敗した。やり直したい
その後、テープを剥がしてA4に紙を切って100均の額に入れました。
どれくらいかかったんだろう? 絵の具の選定1日、イメージの構想2週間、下書きは2日、塗り1週間くらいだった気がする。
紙のぼこぼこ具合も、まあまあ許容範囲くらいになりました。
6. 終わりに
今更当時を思い出しながら書いてたんですが、
めっちゃ色々考えて描いてね?
とびっくりしました。
一番悩んだのは夜の影の塗り方です。逆光、水彩、塗り方で色んな記事を漁りました。
なんだかんだグリザイユ技法でしっくり来て良かったです。
参考記事↓
【手軽にできる!】透明水彩で塗る、今風逆光の塗り方
【簡単な逆光の塗り方】光と影を表現してみよう!
正直私が描いた発端が「参加者少なかったら困るから自分で描こう(;O;)」だったので、その割に自分…本気出したね…? と自分で自主ツッコミ…。
青色で私が負けるわけにはいかないという謎のプライドからなんですかね…。(謎の他人事)
まあ、久々に絵を描くってこともあり、ネットで得た知識を使おう! と思ったからなのかも。
順位に関しては、Web投票5位だったのでまさか優秀賞になるとは思ってませんでした。。。
大会当日は主催でてんてこ舞いだったので現地投票の順位は全く見ておらず、決勝戦が終わった後さっとスタッフが最優秀賞・優秀賞の一覧を見せてくれた時に息を呑みました。
しゅ、主催なのに。。。と思ったんですけど、私の絵が良いと思って投票してくれた人がこんなにいたんだなと。
正直、アナログは実物とデータで良さが本当に違うので、現地投票で優位なのは間違いないとは思ってはいました。(きらきらだし
まさかここまでとは。。。
主催権限なので分かることですが、絵のコメントに関しては私が一番多かったと思います。
投票してくださった方、更にはコメントをくださった方、本当にありがとうございました。
久々に絵を描いたことで、また描きたくなってきたので、育休が終わるまではしっかり描いていきたいな~と思います。