ド頭から大型爆弾を思い切り投げますが、初代ぷよが公式からフィーチャーされない、言い方を変えると切り捨て気味なのはしょうがないと思っています。
というのは、ぷよぷよシリーズが流行った理由がそもそも「対人戦のできるパズルゲーム」として、当時としては革新的だったからです。
ぷよと近い時期に出た落ち物パズルゲームとしてはテトリスやドクターマリオなどがありますが、当時のあの手のゲームって1人モードがメインなんですよね。
(対戦テトリスはゲームボーイのころからあるのだけれど、テトリスの対戦が本格的に注目されるには06年発売のテトリスDSを待たねばならない)
そして、対人戦のできるパズルゲームとして見ると、なんだかんだぷよぷよ通というゲームは、対人戦のためのぷよぷよとしては究極の形なんですよ。
というのは、どんなゲームも上級者になればなるほど、一瞬でも気を抜いたら死という、高難度ゲームのほうがやっていて面白いですし、受け入れられやすいです。
この点において、単発でお邪魔が降ってくることを止められるフィーバーは、やっぱり人間の感覚としては「ぬるい」のです。
逆に、初代ぷよは一撃必殺的な要素はあるものの、相殺がないせいで、対人ゲームとしては「人vs人」の部分が弱いんですね。
やっぱり通がナンバーワン! という話になってしまうのはまあしょうがないと思います。
だからこそ、そういう特性を逆に強み・面白さとして宣伝していくことが、フィーバーや初代ぷよが人口を増やす上で大事なのかなあということになるんじゃないでしょうか。
では、初代ぷよの良さとは何でしょうか。
初代ぷよは5連鎖が組めれば対戦ができるというハードルの低さをよく言われます。これは一理あって、初心者に対してはそういう宣伝でも良いと思うのです。
しかし、その宣伝の方法だとすでに大連鎖を組める上位勢にとっては、あまり魅力がないゲームだと受け取られてしまいますね。
個人的に初代ぷよの1番の魅力は、事前の検討をどれだけ完璧に、かつ手早くフィールド上に表現できるかという、RTA的な面白さを持ってることだと思うんですよね。
そういう意味で、初代ぷよは対人ゲームでありながらも、同時に自分との戦いでもありますし、初代勢からしばしばメンタルゲーと形容されるのは、そういう部分を的確に突いた言葉でしょう。
また、RTAとして見ると、初代ぷよは、
・フィールドが6×13マスしかないので、ミスの要因をみつけやすく、直しやすい
・フレーム技が(ほぼ)なく、あっても勝敗に直結しにくい(同型でないとタッチの差で負けることがそもそも少ない)
・教えてくれる人がたくさんいる(プレイヤーの人口がゲーム単位ではかなり多い)
・慣れると1試合20秒以下と走りやすい長さ
また、初代ぷよのネット対戦環境として、現状唯一存在している
Bぷよは、1人モードで自由落下を止める機能や、置いた手を巻き戻す機能があり、検討もしやすいです。
このように、RTAとしては大変にやりやすい環境が揃っています! やるしかないですね! という感じでどうでしょうか(どうでしょうかではない)。
Bぷよ自体には、ゲームスピードが早すぎて5連鎖がなぜか弱い扱いされてるとか、それ以上に判断が追いつかないとか色々と弱点はあるけど、慣れるとクッソ楽しいよ! よしなに!