本記事は,
ぷよらーアドカレ2024 の14日目の記事です.さがわさんご企画ありがとうございました!
はじめに
こんばんは,うどんです.
10月下旬~11月中旬にかけて
飛車ちゅうプロからアドバイスをいただく機会があり,本記事はそれをまとめたものです.この記事の公開については飛車ちゅうプロから承諾をいただいています.この場を借りてお礼申し上げます.
きっかけは国体の中四国予選を抜けたことでした.豪運ツモで予選を突破したものの,ブロック代表戦では勝つのはおろか手も足も出せないんじゃないかと不安を感じていました.そのような折にご縁があって飛車ちゅうプロから「強い人(国体予選突破ぷよらー.Switchレート3200を想定)に食らいつくには」というテーマでのアドバイスをいただきました.
アドバイスの概要
当時の私は,
- 最高レート3000程度
- 同レート帯では
- 第一折り返しの上の早い構えとキーぷよ外しの4~5連鎖が強み
- 連鎖尾は捨て気味で,最大火力は低め
- 組むのが遅い方で,特に若手ぷよらーが苦手
でした.この状況をもとに,
- 組む速度を速くすべし
- 本質的に強い行動(凝視をなるべく減らしつつ不利にならない行動)をとれるようになるべし
というアドバイスをいただきました.
1. 組む速度を速くする
アドバイスの詳細
- ぷよぷよにおいて,実力帯が上にいけばいくほど,リソースの差は勝敗に直結しやすくなる.
- 上級者に勝つための前提条件として,リソース差はつけられてはならない.
- 調子によって速度を出すと形が崩れることはあるが,大会では上振れを引かないと土俵に立てないので,まずは速度を出すべきである(形が崩れてしまうのは下振れと思っていい)
「上振れのために速度を出す」という考え方がとても響きました.というのも,私がしばしば 「調子が良くない → 速度・形・判断が全体的に悪くなる → ひどい下振れ → 以下ループ」 という状態になりがちであったためです.「上振れのために速度をだす」を中心に据えたおかげで,調子のよくないときにやるべき行動が私の中では定まり,メンタルの負担がかなり減りました.
やったこと
組む速度を速くする方策については心当たりがあったので,それを実践しました.シャドウイング・TAについては朝15分~30分ぐらいを仕事の前にやっていました.
-
シャドウイング
- やったことは記事のとおりです.
- 「上級者はこのぐらいのスピードで組んでいる」を感じる
- 「同じスピードで組むには,ツモを落としている間に自陣を見ずにネクストを見てネクネクを置く場所をあらかじめ考えておく」を理解する
- 上級者の動きを上級者と同じ時間でできるようにコントローラーを持って動画を再現する
- 4万TA/7万TA
- シャドウイングの実践として4万TA/7万TAをやりました.
- 4万TAでは,組んでいるときの脳のリソースを減らすため,10連鎖程度組んだら(=25手ツモったら)則発火するというのをやっていました.
- 案外,自分が何手ツモったかを覚えているのは難しいんだなと思いました.
- 7万TAは土台の上でのスピードを上げるためにやりました.
- 土台の上で「今のツモを落としている間に,ネクストを置き場を考える」ができると中盤でヒュッと対応手を作れる気がします
- 置きミスをしてもそのまま無理やりリカバリーして組み続けるようにしていました(飛車ちゅうプロからのアドバイス)
- 連戦で感覚(ツモを落とす間にネクストの置き場を考える)を再現する
結果
速度を出すことを意識してから,1~2週間の間はぷよが全体的に崩れました(連戦中の意図しない発火・置きミスが多発しました).2週間を過ぎたあたりで(事故は多少はあるものの)なんとか速度を出しつつまとまるようになっていきました.
2. 強い行動をとる
アドバイスの詳細
- 4連結1連鎖・4連結2連鎖を我慢するべし.
- 基本的なルーチンとして,折り返しの上に3連鎖作って相手を見るようにすべし.
- もし,相手に隙があって即2ダブにできるなら2ダブにして打つべし.
- もし,相手に不穏なものがあったら発火点を開けたまま若干大きくして様子を見るべし.また,連鎖尾に多連結を作ってがんばって相手からのちょっかいにも耐えるべし.
- もし,相手が本線重視だったら5連鎖まで伸ばして,連鎖尾側で多連結を作ってちょっかいをかけるべし.
- 折り返しの上がゴミゴミして本線の勝負が不利になったら,上部にぷよが届く前に3~4連鎖マルチにして則消化すべし.
- 中盤でおじゃまを1~2段降らせた・お邪魔をそれなりに降らせたが受けられているなら,5連鎖か本線を組みに行くべし.
- 確実に仕留められる(あるいはさらに状況を有利にできる)短い連鎖があるなら追い打ちしてもいいが,そうでなければ(特に上級者に対して)追い打ちは危険.
- 整地を兼ねた短いマルチが相手から飛んできて逆転される事があるため.
- 5連鎖あればそのようなマルチは咎められることが多い.
中盤でそもそも自分が何をすべきかわからないことが多かったのですが,有利な行動の言語化をしていただきやることが明確になりました.また,なんとなくやっていた「対戦において初中級者には効果的でも上級者に対しては狩られる・逆転される可能性のある」行動についても参考になりました.
- 連鎖尾を作らずに,第一折り返し上で3連鎖を作って則発火する
- 中盤で有利をとったあとの4連鎖追い打ち
やったこと
- 中~上級者との連戦
- ひたすら対戦経験をつんでなんとかしようとしました.
- 連戦中はアドバイスをメモ帳にまとめておいて,常にカンニングできるようにしていました.
- 連戦は録画しておいて,たまに見返すようにしていました.できる試合は,試合の流れ(なんで勝った・負けたんだっけ)の言語化をしました.
結果
点数としての勝ち・負けと展開としての勝ち・負けをなんとなく分けられるようになりました.連戦の中でも「これはやっちゃいけなかったな…がんばって次から修正できたら修正するか…」という心構えができるようになりました.
そのほか
やらなかったこと
- レート戦
- 「時間に対する試合数の意味でレート戦より連戦の方が効率がいいので,連戦中心でよいのでは」というアドバイスをいただきました.確かに...
- (シャドウイング以外で)超上級者の連戦を参考にする・自分の連戦動画を見て「ここに置けばいい対応があったのに…」の反省をする
- 「長期的な目で見れば実力向上につながるものの,短期的には再現できる強い行動を覚えることのほうが優先度は高そう」というアドバイスをいただきました.自分で認識してない連鎖を今後そう簡単に見つけられるかというと確かに...
おわりに
いただいたアドバイスをもとに練習をやりこんだところ,国体のブロック予選ではかなり調子がよくて準決勝まで勝ち上がることができました.それ以外にも上振れ時に飛車リーグB1の方に連戦で勝つ経験もしました.ということで,運がよければ上級者にも食らいつけることもあるぐらいにはなれたかなと思います.今後は今の上振れの力をいつでも発揮できるように,形も操作も行動もうまくなりたいなと思っています.
そんな飛車ちゅうプロですが,12月22日にBuzz esports 上野にてオフライン大会(飛車ぷよ)をやります.私もスタッフとしてお手伝いします.ぜひぜひふるってご参加ください!
明日,12月15日の記事は,ちゃるめらープロによる「みんな自分の長所や大好きを、自信や芯をもって伸ばしてほしい」です.お楽しみに!