掲題の件についていろいろ書こうと思いますが、
まず似ているイベントである2022年の団体戦と今回のチーム別対抗戦のルールの違いを記載しておきます。
★ルールの違い
1.希望者原則全員参加(団体戦は指名制)
2.規定試合数なし(団体戦は対戦チーム全員(5名)との対戦が必須)
3.クラス差毎のハンデ倍率が2倍⇒3倍⇒4倍⇒5倍(団体戦は1.5倍⇒2倍⇒2.5倍⇒3倍)
4.対戦申し込みは格下クラスから(団体戦は規定なし)
5.対戦日程調整の場がスレッド(団体戦はチャット)
6.勝者側敗者側どちらもスコア入力が必要、かつgoogleフォームでパスワード必須(団体戦は勝者側のみ、かつスプレッドシート)
7.イベント中の対戦結果が非公開(団体戦は公開)
このルール違いを前提として、まずは事実ベースでのメリデメ分析や所感を記載します。
1.希望者原則全員参加(団体戦は指名制)
■メリット
a.参加意思があるにも関わらず参加できない、という人がいない
b.普段対戦しない多くのプレイヤーと対戦できる
■デメリット
a.かなり計画的にスケジュールを立てないと多くのプレイヤーと対戦できない
○分析・所感
今回のルールはメリットaが基礎でありメインだったのだと思います。
誰も切り捨てない、というのは挑戦的であり前向きなコンセプトです。
ただしその反面、1か月で42人との対戦するためには必ず1日1試合以上行う日を何日も作らなければならず、
自分と相手の対戦可能な時間帯を確認しながらスケジュールを立てる必要がありました。
参加したプレイヤーの中で「なるべく全員と対戦したい」というコメントがちらほら見られましたが、
イベント開始から10日以上過ぎても何もしていないプレイヤーがいたりと、
積極的に対戦したいプレイヤーからすると難しかったのではないでしょうか。
2.規定試合数なし(団体戦は対戦チーム全員(5名)との対戦が必須)
■メリット
a.プレイヤーの意思により自分のペースで対戦できる
b.強制されないことでプレッシャーがない
■デメリット
a.積極的なプレイヤーと消極的なプレイヤーの差が大きくなる
b.強制されないことでサボろうと思えばいくらでもサボれる
○分析・所感
今回はより多く対戦した方が有利ではあるものの、対戦数が少なくても構わないというスタンスであり、
かなりプレイヤーの意思に委ねられたイベントだと思います。
そのため、最終的に対戦数が1桁のプレイヤーもいれば対戦数30回以上のプレイヤーもいるという状況になりました。
3.クラス差毎のハンデ倍率が2倍⇒3倍⇒4倍⇒5倍(団体戦は1.5倍⇒2倍⇒2.5倍⇒3倍)
■メリット
a.格下プレイヤーでもチームに貢献できる
■デメリット
a.格上プレイヤーがプレッシャーを受けやすい
○分析・所感
個人的な成績ベースですが、今回のハンデはバランスがよかったと感じました。
前回は差し引き-46.5ポイントでしたが、今回は差し引き+9ポイントだったので、いい塩梅で着地したと思います。
全部の試合を分析したわけではないのですが、おそらくB2~Aはかなり実力が拮抗しているようで、
B2 vs AやB1 vs AはAがだいぶ不利なのだろうなと思いました。
こうしたハンデに伴い対戦に勝利しても差し引きポイントでマイナスになり対戦がしんどくなるプレイヤーもいたようですが、
ハンデがないと全クラスで対戦している意味がないですし、勝つこともあれば負けることもあるのが対戦なので
これについてはよい変化点だったと思います。
4.対戦申し込みは格下クラスから(団体戦は規定なし)
■メリット
a.格下目線1本も取れないと思ったプレイヤーと対戦しなくてよい
■デメリット
a.格下プレイヤーのフットワークが軽くないと対戦が成り立たない
b.格上プレイヤーが幅広く対戦可能時間帯を提示しないと対戦が成り立たない
○分析・所感
このルールはメリットの大きさがわかりにくかったです。
先にも述べたように格上でも格下でも積極的なプレイヤーはどんどん対戦申込したり空き時間帯を提示したりしていたので、
積極的なプレイヤーから対戦申込できた方が全体的な対戦数は上がるのかなと感じました。
5.対戦日程調整の場がスレッド(団体戦はチャット)
■メリット
a.特定のプレイヤーとの対戦日程の管理がしやすい
■デメリット
a.特定のプレイヤーに対して1つ1つ日程調整をしなければいけない
b.他人のスレッドのデフォルト通知がOFFなので、返事を見落とす可能性がある
○分析・所感
これは判断が難しい点でした。
仮に誰もが日程調整可能な場所があったとすると、通知ONだと煩わしいですし通知OFFだとチャンスを逃すことになります。
個別のスレッドの方が情報の錯綜はなくなりますし、特に格上ランクの申込される側からすると楽だったのかなと思います。
ただ、他人のスレッドで対戦申込をして、返事待ちのために通知をONにしておくと、
別のプレイヤーからの書き込みでもいちいち通知がくるので、最適な運用が難しいと感じました。
6.勝者側敗者側どちらもスコア入力が必要、かつgoogleフォームでパスワード必須(団体戦は勝者側のみ、かつスプレッドシート)
■メリット
a.不正なスコア登録を防ぐことができる
■デメリット
a.入力項目が多い
b.確認がリアルタイムにできない
c.パスワードの意図を理解させるのが難しい
○分析・所感
これは今後一番の課題だと思います。
不正防止の観点では抜群の効果でありとてもよい施策だと思います。
ですが、このルールによりプレイヤー側のみならず運営側もものすごい稼働がかかりました。
通常の飛車リーグや団体戦ではプレイヤーの入力は双方スコアのみの2項目です。
一方今回のチーム別対抗戦では双方のスコア、双方の名前、個人のパスワードの5項目です。
まず項目は多くなればなるほどヒューマンエラーを生みます。
プレイヤーの名前はdiscord、switch、Xで異なる方もいて、スコアのようなただの数字ではないので間違えやすい項目です。
さらに極めつけはパスワードです。
不正防止のために必要なこのパスワードですが、そもそも意図とルールを理解できていないプレイヤーが多すぎました。
イベント開始時にいくつか質問があったりして浸透したかに思われましたが、
中旬以降になっても理解できていなかったプレイヤーがいたというのはさすがに誤算だったのではないでしょうか。
さらに勝者側と敗者側が別々に入力するためリアルタイムでの確認ができず、
入力結果については運営側がまとめて確認することになります。
ある程度誤りがあることは想定済みだったとは思いますが、今回かかった稼働は想定を上回っていたのではないかと思います。
誤りの内容も多岐にわたっており、
・入力漏れ
・スコアの相違
・名前の相違
・パスワードの相違
と、考えられる全てのパターンの誤りがあったと思います。
結局運営側が誤りを指摘した回数は40回を超えていました。
そうまでしても不正を防止したいんだ、と言われてしまえばそれまでですが、検討の余地があるように感じました。
7.イベント中の対戦結果が非公開(団体戦は公開)
■メリット
a.中間報告や最終的な発表まで楽しみが続く
■デメリット
a.プレイヤー同士でのスコア指摘ができない
○分析・所感
これは中間報告の頻度も適切だったように感じましたし、楽しみが続いてよかったと思います。
ただ、6とも関連しますが公開されていればプレイヤー同士でスコア誤りの指摘に気付くことができるので、
運営側の負担も減ったのではないかと思います。
また、私のような全体の結果を分析したい人間からすると少々残念でした。
※最終的には各プレイヤーのスレッドで結果が公開されましたが、
今さら全員分を見に行くのはさすがに面倒なので。。
というわけで、全体的にいろいろな変化に対して課題が浮かび上がったのではないかと思っています。
ただ、上記はあくまでも個人的な視点であり、感じ方や考え方は人それぞれなので、
次回が現状と全く同じルールでも何の問題もないと思います。
★個人的な感想
最後に個人的な感想ですが、一言で表すと大変でした。
私は最近飛車リーグ以外の対戦はほぼやっていないので、1か月で40人近くのプレイヤーと10先を行うのはシンプルに大変でした。
とはいえ、どういう形でも格上のプレイヤーとの対戦で1本でも取れると嬉しいですし、そういう意味では楽しめました。
ちなみに私の対戦結果は以下のとおりです。
37人と対戦し、トータルで差し引き+9ポイントでした。

クラス別だと、Aのプレイヤーには全然歯が立たず、±0になる2本ですら取らせてもらえないことが多かったですが、
B1以下のプレイヤーとの対戦ではそこそこ本数取ることができたので、ハンデ込みでプラスで終えています。
チーム別だと、SAKIチームのプレイヤーには結構負け越しているのですが、
DIOチームのプレイヤーには結構勝ち越しています。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
ごちゃごちゃといろいろ書きましたが、結局私はこういうイベントが好きなので
また機会があれば参加したいと思います。