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全消し戦考察 その① カウンター、右から組むか?左から組むか?

by
taka
taka
■右カウンターか、左カウンターか

全消し戦のセオリーについて自分の考えるところを書いていきます。
ここでの全消し戦の定義は「お互い同量の連鎖で全消しを取った展開」とし、
片方だけ全消しを取った時は除きます。

まずこの記事の中では、大前提として「カウンター戦術」を念頭に置いて考えていきます。
これは、全消しボーナスを含む1連鎖で5段降ってくるため、急に1連鎖を打たれても発火点が残るように
発火点を高くするカウンター戦術をとるのが一般的だからです。

いろんな人のプレイを見ていると、「右にカウンターを構える人」「左にカウンターを構える人」に分かれます。
体感では右8割、左2割くらいのイメージを持っていましたが、最近は左派が増えてきた印象があります。
ちなみに私は左カウンター派です。

次に私の考えるそれぞれの戦法のメリットをまとめます。


■右カウンターのメリット

1-1. 組める連鎖の幅が大きい

窒息点が3列目にあるので、右にカウンターを作ると4~6列の3列を使うことができます。
これによって置き方の幅が大きく、組み替えの余地も広がり、連鎖が組みやすいというメリットがあります。
また、お互い単発で消化しあって全消し戦が終了した時に
組み替えて副砲にする等、自由度が高いこともメリットのひとつです。


1-2. 2回目の全消しがとりやすい

↑に関連して、置き方の幅が広いおかげで
全消し後のツモで再度全消しをとれるツモの場合に、2回目の全消しを取り逃しにくいです。
2回目の全消しを一方的に取ることが出来れば大幅有利なので、かなり重要なポイントになります。


1-3. 受けた時におじゃまの消える量が多い

おじゃまが降ってきた時ですが、「13段目より上に振ったおじゃまぷよ」は消滅します。
つまり、カウンターを組んだ場合、ぷよが高く積みあがる分相手の攻撃を減らすことができます。
(ちなみに初代ぷよでは消えず、勝敗を分ける重要なポイントのひとつになっています)
仮に(まずないですが)カウンターを13段目までフルに使って組み切った場合、
右カウンターで消滅するおじゃまの数は15個、左カウンターは10個。
ほぼ1列分の得になります。



■左カウンターのメリット

2-1.カウンター完成が早い

左カウンターは1~2列目を使用して組むことになります。
2列のみ使用して組んだ方が連鎖は縦に長くなり、また横移動も少ないため
その分完成が早いことになります。
カウンター完成が早くなると、相手が早く全消しボーナスを使ってきた場合でも
良い状況で受けることが可能です。
逆に相手がカウンターを完成させる前に攻撃を仕掛け、
その後自分だけカウンターを成立させる
ということも可能です。


2-2. 受けた時におじゃまの消える量が多い

右カウンターの時と書いていること同じじゃないか!と言われそうですが
先程の話は、お互い睨み合ったまま最上部まで来たときの話です。
大抵は途中でどちらかが先にボーナスを消化する展開となるでしょう。その場合、
2-1.で書いたメリットにより左カウンターの方が高く積まれていることになります。
そうすると、おじゃまが画面外に消える量は左に組んでいた時の方が多いという理屈です。


2-3.受けた後の状況が良い

相手が消化してきた全消しボーナスを受けた場合を想定します。


この時、カウンター部分は「本線」にあたる部分なので、
当然安易な先打ちは許されません。
となると残った部分で催促を打っていくことになりますが、
カウンター作成時と逆転して左カウンターの方が使える列が多い状況となります。
また、副砲を消した時に巻き込めるお邪魔ぷよの量も多いです。
つまり、中盤戦を経由するとフィールドの広さで優位に立つことができます。


■実戦譜検討

「ぷよぷよチャンピオンシップ6月大会」1回戦 Tom - ぴぽにあ 戦より


先日行われた「ぷよぷよチャンピオンシップ6月大会」より全消し戦の試合を抜き出してきました。
上記に対応する内容を()表記であらわしてみました。


1pのTom選手は右にカウンターを組み、2pのぴぽにあ選手は左にカウンターを組む展開に。



この時点で見ると、1p側が2連鎖を完成させ、
更にネクネクの青黄で新GTRや弥生時代のような綺麗な土台の完成が見えます。(1-1)
また、4連鎖全消しの選択肢もまだ残されています。(1-2)

一方、2p側はまだ連鎖の形にはなっておらず、青と黄色の分離で全消しツモが来ても取れない状態。
しかし既に青ゾロを設置しており、わずかに速度でリード。(2-1)



次の場面では大きく状況が変わっています。
1pはカウンター作成途中で、高さも7段目未満。
一方2pは4連鎖カウンターを作成し終え、ツモ差でも1手リード。(2-1)
高さも10段目まで積みあがっています。(2-2)

※ツモ差に関してはぴぽにあ選手の徹底してちぎらないプレイスタイルの寄与もあります。


その後2p側は緑で単発を打ち先消化。
1p側も消化して仕切り直しとなりました。


■まとめ

上記のように右カウンター、左カウンター双方にメリットがあるため
特性を見極めて最適な戦術を選ぶことが大事だと思います。
(左の方が分量が多いのは、単に自分が使っているから言いたいことが多いというだけです)

それぞれのメリットを考慮するに
右カウンターは「両者消化で仕切り直しを狙う、もしくは最上部まで完成後受ける」
左カウンターは「上部に到達する前に受けさせる」
という戦術をとると優位に運びやすいのではないかと思います。
あくまで私の考えなので、トッププレイヤーからするとまた違った視点があるかもしれません。

以上
更新日時:2018/06/18 20:50
(作成日時:2018/06/18 20:50)
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