こんにちは。2Fと申します。
最近ぷよぷよ界隈ではぷよぷよeスポーツ(以下ぷよスポ)が発売されて多くの新規プレイヤーが参入してきたことにより、にわかに初心者(新規プレイヤー)の存在感が増しています。
そんな中でぷよスポで初心者マッチをすることも増え、「彼らをどう扱うべきか?」「上手くなりたい初心者に道を示したい!」「そもそも初心者とはなんぞや?」という話題が多く語られている印象です(これらは個人的にぷよらーよりSEGAにやってほしい内容ですね)。
初心者向け記事が多く投稿される中わざわざ私が書くまでもないかな、と思っていたのですが、先日友人がうちに泊まりに来て「500円なら買うわ。教えてくれ」という話になったので、2泊にわたって結構みっちり教えて感じたこと・初心者が本当にやった方がいいのでは?と考えたことを書いてみたいと思います。
最近の初心者にむけてぷよぷよを教えようという記事たちの流れとは若干違うルートでの記事ではありますが、初心者の方に本当にやってほしい「ぷよぷよ」であり、ぷよらーが教えるべき「連鎖」について書きます。
テーマは「カエル積み」です。
目次
1.「カエル積み」とは?
2.なぜ「カエル積み」は初心者にお勧めか?
2.1「カエル積み」の強み
2.2なぜ階段やカギ積みではなく「カエル積み」なのか?
3.まとめ
1.「カエル積み」とは?
ぷよぷよには20年以上の歴史があり、その中で多くの戦術が生まれては消えていきましたが、おそらく最も使用回数の多い戦術の一つが「カエル積み」です。
方法は簡単。
「右三列に適当にぷよを敷き詰める」→「なんとなく消す」だけ。面白いように消えます(面白いように消えないこともあります)
。初心者でも簡単に火力を出せてお手軽に強い連鎖として有名な反面、連鎖力の向上にはあまりつながらないので推奨しないプレイヤーもまた多い戦術です。
しかしその強力さはSEGAにぷよぷよの版権が移る前のコンパイル時代に、社内でのぷよぷよ対決では「カエル積み禁止令」が出た、という都市伝説もあるほど。
私はあえてお勧めしたいのですが、まずはどのような連鎖かを説明した動画を貼っておきます。
temaプロがちょうど1年ほど前にカエル積みを紹介する動画をyoutubeに投稿していたので今回はそちらを引用します。2分ちょっとなのでぜひ。
2.なぜ「カエル積み」は初心者にお勧めか?
ここからはカエル積みを推す理由を、ぷよキャンに投稿されている記事を引用しながら説明し、実際初心者の友人にぷよを教えてみての感想を交えて解説していきます。この章では「カエル積みはなぜ強いのか?」「なぜ階段やカギ積みではなくカエル積みなのか」を説明します。
2.1「カエル積み」の強み
まず「カエル積みの強さ」とは何か?です。単純に言うと「初心者の持つ武器を最大限に使える戦法である」ということです。初心者の武器とは「知らない」ということ。多くの物事は修めていくほどに無駄な思考が無くなり、動きが洗練されていきます。カエル積みは「フィーリング連鎖」と呼ばれるように「なんとなくつながれ!」と思いながら「何も考えずに」「シンプルに」積む戦術。なまじっか連鎖が見えるぷよらーと比べて動きに無駄が生まれようがない。だから強い。逆に連鎖の作り方・仕組みを知らない初心者にとって、階段連鎖を組むことはもはや苦行に近く、厳しいみたいです(後述)。
また、ぷよぷよ初心者の壁として「操作」が挙げられますが、カエル積みはその訓練に最適です。めいせつプロの
記事で操作の練習方法が書かれていますが、カエル積みはまさにこの練習法を対戦のなかに落とし込む形なっています。
そしてもう一つ。ぷよぷよにおける強さは飛車ちゅうプロの
記事で「効率×スピード」である、と書かれています。私も同じ意見です。これを「カエル積み」に当てはめると「効率(未知数)×スピード(最高)」となるわけで、効率よくぷよをさばけない初心者が組める連鎖としては時に地力を超えて威力を発揮します。そもそも「効率」などというものは初心者が求めたってしょうがないものなのです。期待値的なもので言えば、初心者は2分で5連鎖より30秒で組んだカエル積み3発の方が強そう(威力の期待値が高そう)な実感があります。とくに検証とかはしてません。感覚です。
しかしプロがわざわざおすすめの動画を出し、さらに別のプロ二人の提唱する理論や練習法(どちらも初心者向けの内容)を内包する連鎖。それが「カエル積み」。強さが分かっていただけたら幸いです。
それとこれは他の形でもそうなのですが、カエル積みは「消さない」とつながりません。最初の2連鎖の消え方を観ておくと、勉強になるかも。
2.2なぜ階段やカギ積みではなく「カエル積み」なのか?
これに関してはガチ初心者の友人に2泊3日ぷよを教えてみての話がメインです。私の教授法の問題などもあるかと思いますが、とりあえずやったことをプランと結果の順で書いておきます。
プラン
・ps4ぷよスポ
・友人は2連鎖が組めない
・練習は20連鎖縛りCOM戦
・階段連鎖から教えてカギ積み。GTRまで行けたら万歳
・リプレイ保存して手順解説しながら添削
・たまに自分のレート戦とか見せて対戦の面白さを知ってもらいたい
・他の友人も来ていたので彼ら同士でやってもらいたい(自分が本気を出して戦うって感じではない)
・友人たちと戦うならブーストをかけるかりべさんの
記事にある「スコアアタック対決」でやる
・楽しむ
結果
・
階段5連は組めるようになったが、カギはムリだった。
・急遽座布団に切り替えたところスムーズに組めたので折り返しの概念を説明したら納得しつつもとりあえず今回「折り返し」は見送ることに。
・リプレイは説明のしやすさの点ではかなり良かったが、早送りと巻き戻しの機能が欲しくなった。連鎖のタイミングで頭出しだと若干不便。
・レート戦はMATTYANプロと当たったのもあり、大盛り上がりだった。負けたけど。対戦ありがとうございます。私のレート、そのうち取り返すんで大事にしててください。
・スコアアタックは好評だった
・友人同士(実力伯仲)だとブーストはいらない。
・ブーストありで私とやると結構いい勝負するし、何なら全然私が負けるけど、勝てるようになるまでブーストがかかるのが遅い(3連敗くらいして1勝)ので、ブーストにも弱中強みたいな設定(最大ブーストがかかるまでの連敗数を減らすとか)を付けてもいいかなって感じだった。
・「家帰ったらすぐ買う」と言ってもらえるほど楽しんでもらえたらしい。私も楽しかった。なんだかんだパーティーゲーとしても優秀なのはぷよぷよの素晴らしいところ。
ここからが本題。一番見てほしいのが下線を引いた「階段5連は組めるようになったが、カギはムリだった。」というところで、というか実際には階段5連で3日のうちほぼ全部の時間をとられました。
彼に階段の難しいポイントを聞いたところ3つ挙げてくれました。
・ネクスト見ながらとか無理
・ごみぷよの置き場所がない
・左右がわからない
一つ目二つ目はなんとなくわかったのですが、三つ目はよくわからなかったのでリプレイを観ながら解説してもらったところ、下図のようなタイミングで、連鎖のつながり方がわからなくなるとのことでした。
本人は左から右に消える形で連鎖を組んでいても一手目の赤青が来たタイミングで「3連結の『斜め上』に同じ色を置く」という思考にのっとって45横置き(もしくは赤が下で4縦置き)します。すると、
もともと左から右だった連鎖が右から左になりますが、本人としては「左から右」の連鎖のイメージが残っているのでそのあとの青黄色が来た段階で意味が分からなくなり自由落下の時間が終了→連鎖崩壊となります。22階段や挟み込みのイメージなんてできようはずがないのでここでとりあえず自殺してリプレイを見直し、「ああ~~~」となっていました。
初心者に教えるのって想像よりも数段難しいのはわかっていましたが、その想像すら平気で越えられました。友人の名誉のために言っておくと、彼は別にアホじゃなく、むしろ賢い部類の人間で、モチベも高いので階段連鎖を教えたのですが、裏目でした。もちろん階段より複雑な形をしているカギ積みは初めに組んで見せ、一度やってみた段階で諦めました。
私の教え方の拙さもあると思うのですが、
もしかしたら初心者にとっては階段連鎖は「ガチ勢の領域」にある連鎖で、たとえばGTRや弥生時代、fron積みなんかと同じ部類の連鎖なのではないでしょうか?足し算引き算をしらない子供に九九を教えられないのと同じで、2連鎖を組めない人に階段連鎖は難しかったのかな、と感じました。
これこそが「なぜ階段やカギではなくカエル積みなのか?」という問いへの私なりの答えです。
初心者にとっては階段連鎖ですら「複雑」な連鎖であり、そのステージに立つだけでも「クラスで5本指」くらいには強くないといけない、というのが本質ではないでしょうか。
3.まとめ
先述の通り、カエル積みは効率よりもスピードを重視する連鎖です。連鎖の質なんかよりとりあえず撃つことが目的の連鎖と言い換えることもできます。ぷよぷよの楽しみの本質は大連鎖を撃つことです。
頑張って組んだ階段5連鎖は達成感や気持ちよさは格別ですが、カエル積み5連鎖でも5連鎖です。頑張って5連鎖を組ませる段階でほぼ全員振り落とされるし、ガチ勢には振り落とされなかった人間しかいません。初心者の方はカエル積みやって5連鎖の気持ちよさが分かったら階段組んでみましょう。ぷよらーの方は
本当に教えるべきはカエル積みだと思います。
もちろん、最終的には階段やカギやGTRを駆使して戦ってくれるライバルになってもらいたいなとも思います。ただ、
「初心者御用達連鎖」を「初心者のうちにやっておく」ことは多分上達の一つのステージだと思うので勧めていると考えてください。サッカーも野球もとりあえずボールを蹴ったり棒を振り回したら球が当たる、みたいな楽しみから学び、フォームや戦術を学ぶのはその後ですし、格ゲー初心者もガチャプレイから始めます。同じように、ぷよぷよ初心者がカエル積みをやることは自然な入り口のひとつだと思います。
ここまで読んでくれた初心者の皆さん、応援してます。頑張ってください。
カエル積みのコツとかプラスアルファのガチ仕様はまた別の方が記事だったり動画だったりを作ってくれるかもしれないし、誰も書いてなかったら別に記事を書くかもしれません。ヒントは「いっぱい消えろ」と願うのでいっぱい消えそうな形を考えたらいいんじゃないでしょうか。
今回記事で書きたいことは以上です。下書きもなしに一気に書いたのでおかしいところもあるかと思います。訂正は随時行いますが、ひとまず長々読んでくださってありがとうございました。
なるほど。